第66話
ロイアイ再登場はなりませんでした…。でも要塞内の活劇シーンは迫
力あって面白かったですv今後の展開への伏線もあれこれ示されて。
以下、箇条書きでいってみましょう。
1:どうやらブリッグズで全員集合?
おお、ますます役者が揃ってきましたよ〜♪
先月号でゾルフにとどめを刺せなかったスカーは、今後線路沿いに北
へ行くとのこと。あの貨物列車、実はブリッグズ行きだったんですね。
で、そこでマルコーさんと合流すると言ってますから…つまりマルコ
ーさんも今、ブリッグズ山近辺にいる、ということですね。(64話で
メイに「あれがブリッグズ山脈だよ」と言ってましたしね。)
そして重症のゾルフは現在、ふもとの病院に収容されているとのこと。
上からゾルフへの全面協力を命じられ、不審を露わにするオリヴィエ
姉さまですが…。来月号でもし、エドがホムンクルスと軍上層部の秘
密を姉さまに話したら、彼女ならゾルフの出所もその一環だと見抜く
かも知れないですね。「察してくれ」と秘密を隠そうとしていたエド
だけど、こうなると話さざるを得ない雰囲気だし。でも、ああして縄
で縛ってくれた以上、姉さまはエドに協力しつつ、エドが錬丹術につ
いて調べていることは大総統に内緒にしてくれるはずだけどね。
そしてゾルフがいるならエンヴィーもやって来る可能性がある。まさ
に全員集合といった様相?…どうやらこれで、ブリッグズでの一悶着
二悶着は確定でしょう。どきどき☆
いや、更に来月頃、ウィンリィもここへ来ちゃったりしたら…!?
ますます混沌…もはや成り行きの見当も付かないですね。というか、
私が気になっているのはイシュヴァールでゾルフが手に取っていた写
真なんですよ。ウィンリィが両親と一緒に写っているあれね。
今やあれは危険な伏線ですよ…。あの写真がもしエンヴィーの手に渡
っていたらと思うとゾッとする。そうでなくても、先月号でゾルフの
記憶力のすごさが分かっているんだから、恐らくウィンリィは一目で
あのイシュヴァールの医者夫婦の娘だと見抜かれてしまうはず…。
ご両親の死に際を語ってくれるだけならいいけどね(笑)でもそれだ
けではきっと済まないでしょう。まして、エンヴィーが彼女の両親に
化けて、何かを要求してきたら…?
怖いですね;またひとつの山場が近づいている予感がします。
ウィンリィ+スカー+ゾルフの復讐三つ巴はどう決着するんだろう。
そしてブリッグズで彼らが全員集合した場合、必ず描かれるはずなの
はスカーとマイルズさんの邂逅です。こちらも興味津々だなぁ。
2:戦車対スロウス
セミのようにトンネルから出てきたスロウスの言動はなんだかなぁ…
力抜けますね;顔の造作がはっきり分からないのも不気味。牛先生は
筋肉を描くためだけにキャラデザインしたのね、きっと。
「そうだ…仕事…」「めん…ど…くせぇ…」なんだか自分をかえりみ
てしまうなぁ;という突っこみは置いておいて、エドアルは最初、大
総統の差し金でスロウスがお目付に来たと勘違いしたんですね。そう
いえばそちらはどうなったんだろう。セリムから兄弟の動きを知った
閣下も、何か手を打ってくるはずなんですが…。
でもって戦車登場〜(笑)すごいすごい!!(アメ国の技術水準では
…とか、私は言いませんよ(笑)ここには戦車があった!それでいい
と思うから)
司令官みずから先頭に立ち、戦車に飛び乗って指揮をするオリヴィエ
姉さまが素敵すぎます。ひぃぃなんて男前…惚れるっ;「ボス」とか
呼ばれてるよ;ひるがえる金髪が美しいですv腰に手を当てて剣を杖
にするポーズがたまらなく格好いい…そのくせ超色っぽい!!(悶)
まさしく雪の女王です…紛れもなく女王様です!!(平伏)
そして周囲からスパイ疑惑を向けられる中、それでも兄弟を信じて質
問を繰り返す姉さまがいいです。そっか…部下は一枚岩か…
彼女の統率力は圧巻ですね。閣下(ブラッドレイ)のリーダーシップ
とはまた全然違うところが面白い。彼女は「捨てる」とか「捨てられ
ない」の話とはまったく違う場所で王道を貫いているなぁ…。これは
あとでまた考察のネタにします。
3:ファルマン活躍中
いやぁ彼が「歩くデータバンク」の能力以外のところでこんなに活躍
するなんて思いませんでしたよ。とっさの銃、カッコいいぞー(笑)
もっと活躍して顔と名前と階級を姉さまに覚えてもらえるといいねv
でも実際、あの要塞内で賢者の石とホムンクルスの知識があるのって
エドアル以外にはファルマンだけだし。こうなると、ブレダやフュリ
ーのいる場所は恐らくクローズアップされない(北ほどには)だろう
から、今後マスタング組で最も重要な役割を果たすのはファルマンで
しょうね。役得じゃないの!(笑)
4:因果女英雄伝説(苦しすぎ)(←いやそれ以前の問題?)
いえ、イズミ師匠のことですよ;;
もはや伝説になってるんですねー(笑)血塗れた包丁持ってるペコち
ゃん師匠がかわいいv彼女とオリヴィエ姉さまの邂逅…なんていうの
はこの先ないんでしょうか。熟女対決、見てみたいのに。
描かれないといえば、イズミさんの「人柱勧誘」(というか拉致?)
も描かれないですね…。閣下にはやることがたまってるよ〜(笑)
5:姉さまに付き従うマイルズさんに萌えv
小声で萌えを主張(苦笑)「マイルズ!」「はっ!ここに!」に悶える私が少数派なのは
分かっておりますから。…でも好きだーマイオリv数少ない支持者の方々、また漫画とか
描いてしまってもいいですか。。。
ということで、小考察。「大総統候補者」について、です。
なぜ候補者、と言っているかといいますと。閣下のあとに国のトップ
に立てそうな人物が、今まではロイだけだったのに、ここに来て増え
てきたからです。それはグラマン中将と、オリヴィエ姉さま。
すでに何度か書いてますが、閣下(ブラッドレイ)が政権を退いた後、
ロイは一時的には大総統になるかも知れませんが、長期に渡ってその
椅子に座り続ける意志はないのではないかと思うんですよね。理由は
15巻冒頭の、あの師匠との会話です。師の遺言は、結果として2つあ
ったと思うんです。一つはもちろん、リザを頼むということvそして
もう一つは、錬金術を正しい方向に使えということ。
ロイが軍人になるのを、リザパパがもともと快く思っていなかったの
は明白です。もちろんロイ本人も、師匠が弟子の能力を「大衆のため
にあれ」と願っていたのは承知のはず。ですから、政治機構を民主制
に変えた後、政治犯としての罰を国民が許してくれたなら、下野して
しまう可能性は大いにあると思う。(リザと一緒にねv)
では、問題はその後誰が国のトップに立つのか。
物語は佳境ですし、新キャラの可能性は低いです。その人物はすでに
登場している誰かのはずなんです。
もはや国のトップ=軍のトップではあり得ないですね。民主政治の組
織図は様々に可能ですが、要はただ1人による独裁ではないというこ
と。何人もの人材が必要なんです。その時、誰がどこに立てば適材適
所か、という話ですね。
もう見え見えですが(笑)オリヴィエ姉さんって軍のトップにふさわ
しい人材ですよね。65話でマイルズさんの回想に出てきた彼女の台詞
なんか、軍事国家ならそのままトップに立てそうな覇気があったし、
特に「生粋のアメストリス人である私が…」のくだりなんて正に王者
の言でしたしv(今月号のあの腰に手を当てて剣を地に突くポーズ、
なんだかナポレオンを思い出しませんか〜素敵v話が逸れたけど;)
アメ国は大陸の中にあるので、軍組織がなくなることはあり得ないで
しょうから、ブラッドレイ政権後のお姉さまの活躍は約束されている
と思いますね。(先月も言ってましたが)
一方のおじいちゃんも頼もしいですよねv昔の野望というのはやはり
大総統になることだったと思うなぁ。中央にいて中将にまで登りつめ
た人なら、その上を見ないはずがないし。銀英伝のように元帥大勢!
ってわけじゃないし(笑)、力量があればトップを目指せる仕組みだ
ったと思うので。(この国には元帥はないですけどね)
そう、現在の時点で登場している「善玉の」将官の少なさも、グラマ
ン中将とオリヴィエ姉さんの2人を際だたせていますね。
そしてロイは下野する可能性が高いとは言ったけど、もしかしたら
「民間人代表として」政治に参加してくる、という図はあり得るかも
知れません。
一号でも早く、ロイを介しておじいちゃんと姉さまが出会うシーンを、
そして3人が未来を作っていくシーンが見たいものですねv
第67話
色々と重要項目満載だった今月v
オリヴィエ姉さんと東方司令部の面々がすでに知り合いだったと判明
したり、ついに地下錬成陣の存在が明かされたり。そして満を持して
再登場したホーエンパパの奇行!
ストーリー展開上、読者に先行して知らされていた伏線にキャラが一
気に追いつき始めましたね。以下、萌え度の順で感想いきます。
1:「マスタング=ライバル」萌えーっ!!
姉 上 っ 呼 び 捨 て サ イ コ ー で す … vv
すごいよ牛先生!「Blue」のおまけ外伝にちゃーんと「北方司令部と
の合同訓練」って出てきてましたね、リザのセリフとして!…これ、
おじいちゃんがロイの将来のために有力者とのコネを付けさせたのか
しら。だって6巻で「色々と任されたおかげで見識が広がりました」
とか感謝してたからねーロイ。(…いや、単にサボっただけの公算も
大きいですけど(笑)きっと姉上はグラマン中将とも面識があるので
しょうね)
それにしても、きっぱり「どうでもいい」と切って捨てられた後の、
この清々しさは何なのでしょう。快感…v(←ロイアイスキーはロイ
に対するSが多いらしい)
最高ですオリヴィエ様!!いずれ直接ロイに会った時には、ぜひ「貴
様」と呼んでガキ扱いをして下さ〜いv(実際年下だもんね。弟と同
じでガキだよねー/笑)
さて、驚きだったのはロイの野望を彼女も知っていること、そしてそ
の件においてはライバル同士だと認識していたことですね。
「大総統候補考察」はすでに先月書いたので繰り返しませんが、客観
的に見た力量だけでなく、オリヴィエ本人にも野心があることが分か
って尚さら萌えましたv
しかし、彼女はどういった理由で大総統の椅子を狙うんでしょうね。
いや、単に野心!でも大いに結構なんですが…
ぼそりと小声で、副官のグラサンをはずさせるため…とでもつぶやい
てみたりしてvま、それはドリームが過ぎますが、でもあまり義侠心
や正義感から「私が国を変えてやる」とか決意しているとも思えない
なぁと思って。(実家の名誉のため…というのもあまり考えられない
ですしね。それとも弟の恥の挽回?…うーむ。…弟の件は、かえって
軍人としての信念を貫いたということでアームストロング家では誇り
だったりするといいなぁ。)
それなら、殲滅戦後に瞳の色を隠すようになったマイルズさんを見て、
「よし分かった。貴様が快く素顔で歩ける世の中を私が作ってやる」
な方がずっと萌えませんかv
2:ゾルフとタメを張るマイルズさんに萌えっv
いや、彼があそこまでゾルフに対して強気に出るとは思っていなかっ
たので…!!グラサン取って至近から睨みますか!!ひぃぃ萌えるv
温厚そうな彼があれだけ激するとは…クオーターとはいえ、イシュヴ
ァールの血にはやはり相当なこだわりがありそうですね。
しかし、その強気の根拠は何なのでしょう。やはり階級?でもゾルフ
はもはや軍服も着ていないし、レイブンが「客」と呼んでいるところ
をみても、どうやら一般人扱いでしょうか。それなら、明らかにゾル
フの方がマイルズさんより年齢も下だし、何より「殺人鬼」としてあ
る意味下郎扱いをしている…のかも知れませんね。
広義で言えばゾルフは祖父一族の仇。今後スカーに出会って、マイル
ズさんがどういう行動に出るのかとても興味深いです。陰で助力する
可能性も捨て切れません。
と言うか、それ以前に健康体に戻ったゾルフとの要塞内でのやり取り
が…怖い…;まさかこういう伏線もゾルフに用意されていたとは…牛
先生恐るべしです。
しかしまぁ、決め所で素顔出してきますね(笑)おいしい役どころで
すね、マイルズさんv(いやほんとに正統派男前。惚れるわ…)
3:ついに地下の大錬成陣が…
さて、そして一部の方々の予想通り!!
スロウスの穴は国中を取り囲む地下錬成陣でした。(サワ様ほかの皆
さま、大当たりですね!!)
ああ…何だか謎が解けてスッキリした!このシーン、エドとファルマ
ンが地図を描いて、一気に種明かしをしてゆく様子が痛快この上ない
です。久々に少年漫画らしいドキドキワクワクを体感しました。
ファルマンてば大活躍の面目躍如!これでロイにもこの情報が届いて、
味方がみんな裏で一致団結できる日も近そうですね。
そして場面はマルコー+メイ子にリンク。
かつてエンヴィーが言った「いい線いってる」というセリフをヒント
に、マルコーさんは「大錬成陣を使っての国家規模での賢者の石錬成」
のさらに先にある、お父様の真の真意に迫ろうとしています。
でも…今までもそれを考えてきたけど、それって思いつきませんね;
「不死の軍団」を礎に、世界征服でもしようというのか?これはない
でしょう。これ、将軍たちを動かすためだけの方便だと思うし。
うーんこれもまた後ほど考察します。
4:レイブン中将、雪の女王の色香にくらり!?
あぅ…お姉様の色香には読者も完全降伏ですよ(笑)
そうかーこういう戦い方もできる人なんですね!まさか「女」を出し
てくるとは思わなかったな…ますます魅力的ですv
レイブン中将と彼女、そして盗聴する面々のやり取りがサイコーに楽
しい(笑)バッカニアさんナイス突っこみ〜(爆)さすがは一枚岩で
すよv
そして「難攻不落」ってやはり、男に墜ちない女って意味ですよね?
「すっかり行き遅れて…」に「君ならまだ引く手あまただろう」と返
すレイブン中将はすっかり策中vそしてぷるぷるのクチビルのアップ
があまりにも色っぽくて…vいや、相手がジジイとはいえ、このシー
ンは青年誌で見たかった!!(←殴っていいです)
すごいよねー。「私は老いが恐ろしい」という台詞で相手に「永遠の
若さへの執着」を匂わせるつもりだということは、それを納得させる
だけの自分の美貌を疑っていないってことでしょう?さっすが女王v
でも意外だったのは、彼女が「本来なら子供のひとりやふたりいても
おかしくない歳」とか言い出したこと。何だかイズミのセリフと重な
ってしまって〜。(や、実際ほぼ同じくらいのお歳なのでしょうが)
オリヴィエ姉さん…厳しいことを言いつつも、エドアルを子供として
気遣ってはいるんですね。
そして重大発言は「行き遅れて」です。独身を告白なさってる…!
こ、これは…っ;不倫の告白と同義と受け取るべきでしょうか…っ;
…なーんてねv
ご安心下さいマイオリ支持者の皆さま。私、密かに憶測してますが、
彼らはきっと秘密裏に婚姻してるんじゃないかと思うんですよ。
以前エドに言っていた、「そのくらいのこと(軍法会議ものの事)は
私もやっている」というのは、実はそのあたりじゃないかと…!!
第一、今まで重要キャラで男女カップリングのなかった例しはありま
せん!それに、至近距離でオリヴィエ姉さまと長年行動を共にしてい
ながらよそに女を作れる男性副官がいるとは(以下略)
…だから安心してマイオリにハマって下さいねvv
さて、そして「龍脈」についてのメイの説明が面白い。アメ国の錬金
術とシンの錬丹術の差異についての話も、ここでしっかり出てきまし
たね。これは本筋への伏線。
「たくさんの人が蠢いている感じ」とは、そのまま最終ページの図、
ホーエン父さんから流れ出た魂(=賢者の石)が地中にもぐりこむ様
子がその説明になっている気がします。これについては後で考察を試
みましょう。エドアルが本当に人間なのかどうかも(笑)
しかし、ホーエン父さんのいる土地はやはり北じゃないですね。雪も
ないし、木の種類が違う。どこなのか…なぜ彼は第一にこの場所を選
んだのか…まだまだ分からないことばかりですが。
むぅ…次号がものすごく楽しみです。
ロイアイが名前だけ(;)でも登場したということは、そろそろ北と
の時差を埋めるために中央の描写に移る前兆だと…憶測するのはご都
合主義すぎるでしょうか?
あ、でもひとこと言っておかねば。
リザたんはあんたが救うのよーロイ!姉上に取られちゃうぞ(笑)
(注:見せ場を、ですよ↑笑)
ではここから小考察コーナーです。
今回は「お父様」の計画について、可能な限り考えてみます。
初めにホーエン父さんについて少々…。
彼が何者なのかは依然として不可解ですが、とにかく体内に賢者の石
を(かなり)含んでいることは今月で明かになりましたね。どうやら
血液の代わりに石が溜まっている状態のようです。
そして最重要ポイントとなるのは、マルコーさんが「地殻運動エネル
ギー」についてメイに説いたあと、メイがそれを否定して「これは人
間が蠢いている感じだ」と訴えたことでしょう。
「人間が蠢いている感じ」=「魂を凝縮した物(賢者の石)がある」
ということだとすると、…アメ国の地下には実は、マグマのように賢
者の石の層がある…なんてことはないでしょうか。そして続くホーエ
ン父さんのシーンで胸から流れ出た魂(=石)は、その地層?に戻っ
て行ったのでは…と仮定してみますね。
これだとつまり、マルコーさん初めアメ国の錬金術師たちはそれまで、
地殻運動エネルギーだと信じつつ実際にはその「地下の賢者の石エネ
ルギー」を使っていた、ということになります。つまり東の賢者は最
初から錬金術師たちを騙していたわけですね。その理論は350年前にす
でに完成していたんですから!
でも、東の賢者とは恐らく「お父様」本人……。この仮説がビンゴな
ら、術師たちを騙していたのも当然の処置と言えます。そして中央の
地下でエドとリンが「お父様」と初めて対面した戦いで、彼が地面を
足で軽く叩いただけで国じゅうの錬金術が使えなくなった件も、これ
なら難なく説明できますね。彼は「賢者の石の層」のエネルギーを自
在に操れるのでしょう。流れを止めたり、戻したり。あの中央軍の地
下にある「お父様」の住処は、恐らく巨大錬成陣のどまんなかに位置
しているはず。
もう一つ、スカーの兄者がなぜ「アメ国の錬金術はおかしい」と気付
いたのかも説明できるかも知れません。彼が本当に天才だったとすれ
ば、シンの錬丹術との差異から、「地殻運動エネルギー」で術を操れ
るとする理論に矛盾を見つけたかも知れない。その錬金術書そのもの
が最初から捏造理論なんですもんね。
さてそこで、更に仮定してみます。
この仮説をホーエン父さん自身も知っていて、彼が今月まさに「お父
様」の計画を阻止するために動き出した…のだとしたら、どうなのか。
あの地面に潜り込んでいった魂たちは、恐らく「賢者の石の層」まで
たどり着いて、最終的にそのエネルギーを止める働きをするのではな
いでしょうか。
ホーエン父さん、そしてエドたちを筆頭に人間側が勝利するためには、
「お父様」の使うエネルギーを封じることが必須ですもんね。(もち
ろんエドたちが龍脈の使い方をマスターすることも必須ですが)
父さんがなぜあの山のあの場所を最初に選んだのか(地図の印を見な
がら見定めたんですから、あの場所でなくてはいけない理由があるは
ず)、そしてずばりあれはどこなのか、についてはまだ全くの情報不
足ですけど…。ただ、エドとファルマンが地図に記していったうちの
どこか、の可能性は高いかな?
そして平行して謎なのは、ホーエン父さんが折に触れて「もう少しな
んだ」とか「長年の望みが叶う」などと言っている、その当の目的な
んですが…
今まではそれがイコール、トリシャとの約束に関係していると考えて
いましたが、こうなると違う気もしてきてしまって。
と言うのも、明らかに父さんは「待っていた」ふしがあると思うんで
す。「お父様」の計画がほぼ完全に整う、その時期を待っていたので
はないか、と。(2人の別々の計画が、偶然同じ時期に用意が整った、
というのはあまりにも出来すぎですから)
なぜ待っていたのか?答:そうでなければその陰謀をつぶせないから。
…ということは、もしかしたら父さんの策もまた、巨大錬成陣の発動
がなければ遂行できない類のものなのかも知れませんね。
そうなるとトリシャとの約束は、彼がその計画を果たした「あと」に
実行できる類のものだということになります。
それだと、「(人間になるから)一緒に年をとっていこう」というの
は非常に妥当なのですが…。ただ、トリシャの死を知ってなお彼が計
画の実行を迷いもしない、という点だけが不審なのです。愛する女と
共に生きるための約束だったなら、もう少し「トリシャが世を去った
ならもう計画などどうでもいい」みたいな描写が…ないかな、と。
うーんしかし、これだとホーエン父さんはまるで人魚の肉を食べて不
死になった娘と同じ立場のような(笑)愛する女性は次々と老衰して
死んでしまうし、不死にはもう飽き飽き、この上は人間になってただ
1人の女と共に老いてゆきたい…みたいな成り行きだったりして。
…更にこんなのはどうでしょう(笑)
同じ立場だった「お父様」はそれとは正反対に、愛する女を自分と同
じ不死にしようとして一大計画を推し進めた、というのは?
「お父様」の開ける扉の向こうには、はるか昔に愛したその女性が待
っているのかも知れません…。無理がありますが(笑)
しかし実際のところ、「お父様」の目的は見当がつきません。
上で言ったようにもし地下に賢者の石の層があるなら、その原料はク
セルクセスの人々ですね。そしてそのエネルギーを使って、今度はア
メ国の人々を石に変える。さらにその石を使って、……何をなさるの
かなぁ……。
そもそも人間にとって「不老不死」は理想的ですが、すでにそれを手
にしたホムンクルスたちが更に望む「理想的な状態」ってどんなもの
なのか…分からないですよね。「今度は真の人間になろうとしてる」
というのが通説のようですが、それは人柱の使い道(=人体錬成をさ
せる)から考えたら説得力があるけど、人間になってその先どうする
の!…とか、理解不能なこともいっぱい…。「うわ〜この身体は傷が
塞がらないぞー」とか、元ホムの身体の便利さを知ってたらすぐに嫌
になっちゃったりしそう(笑)
ギャグはともかく、ラストが生前に「私たちは人間よりも真理に近い
存在」などと誇らしげに語ったところを見ると、ホムたちには優越感
があるわけで。やはり「お父様」の目的は別のところにありそうです。
もう一度おさらいしてみますと…
やはりグラトニーで一度失敗している、というのはヒントですよね。
本当は本物の「扉」を作りたかったわけです。でもどうやら無理だか
ら、人体錬成を試みても帰って来られた優秀な術師を集めることにし
たんですよね。
では、やはり用があるのは「扉」のあっち?何か置いてきたものがあ
るとでも?ホム組の数人分にしては代価(石の量)が多いような。
それとも、真理そのものを支配するというか、真理と自分を一体化し
ようなどという大それた計画なのでしょうか。
何にしても、肥大した支配欲と誇大妄想的なエゴが混じった目的を連
想してしまいますね。ただ、牛先生が単純な勧善懲悪を描くとも思え
ないという推測もあって……悪役なりの説得力を期待してしまうのは
深読みのしすぎでしょうか(笑)
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