本誌感想(+小考察)のコーナーです。






第106話

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◆冒頭考察:ただその小さな命を信じるのみ(セリム=ピノキオ説総括)

傲慢(プライド)の深淵。
なんと純文学的で美しい副題でしょうか?
牛先生がここまで、その中身を巧妙に隠しつつ、ほのめかしつつ、まるで開けては
ならないパンドラの匣のように勿体ぶって(笑)おられたセリムの中身でしたが、
その秘密の中身をついに覗いてしまう展開となった今月号の副題として、「正体」
や「真実」といった幾多の可能性の中から「深淵」という言葉を選んだ牛先生の心
情には、女性ならではの極上のロマンチシズムを見た気がしました。
だってそうですよね?あの神話と同様、あふれ出した魑魅魍魎のあとで容れ物の奥
に最後に残ったのは、文字通りの「希望」そのもの…小さな小さな胎児だったので
すからv
これは鋼版、パンドラの匣のエピソードだったのですね。

長らく「セリム=ピノキオ説」を唱えてきた私としては(特に先月号の展開以来は
気が狂うかと思うまでに渾身の祈りを捧げていたこともあり笑)、先の不安はあれ
ど、おおよその願いが聞き届けられて今はもはや満足です。(はいv)
まだ今月号の時点では、「奥さまの無償の愛によって魂が変化したからこそ生き残
った」とは言えないプライドですが、「閣下夫妻双方が確かな家族としてプライド
の魂に刻まれていた」ことは証明されましたし、どんな形にせよ「セリム」という
命が途絶えずに奥さまのもとで続いてゆく未来はこれで示されたと思います。
大団円へ向けての、まずは大きな一歩ですねv
「殺さない覚悟」を貫いてくれたエドにはもちろん、そのエドのポリシーを知りつ
つ結果的にセリムの魂を救おうとしてくれたゾルフにも、閣下と奥さまに変わって
できるかぎりの感謝をささげたい気持ちです。2人とも大好き!
ただし、付随する「ラスボス説」などについては個人的なメモとしてこのあたりで
総括しておく必要があるかと思うので、詳細感想の前にもう少し場所を借ります。
105話感想内の考察「セリムはピノキオになれるか?」とは一部重複する部分があり
ますが、現時点での一応の総括としてここにまとめておきます。

拙宅のラスボス考察1&2では、ラスボスの定義として「元フラスコか否か」「国
土錬成陣計画によって利益を得る存在か」という点を重視し、様々な証拠からセリ
ムの中身こそが元フラスコではないかと予想していたのですが、それは牛先生お得
意の引っかけだった模様ですね(笑)
今回の106話の中で、プライドがはっきりと「生みの親に従う」という言い回しを使
ったこと、そしてエドの言葉によって「親としての愛を与えてくれたのはお父様で
はなく閣下夫妻だった」と自覚させられていることで、元フラスコはイコールお父
様であることが確定したと思います。
しかしここで面白いのは、「計画の黒幕」をラスボスと呼ぶのならお父様で間違い
ないのですが、「完全な存在になるという目的を達成する者」をラスボスと呼ぶの
であれば、それはお父様ではなく恐らくはセリム=プライドの方である…という点
なんですよね。
105話の考察「セリムはピノキオになれるか?」で書きましたとおり、牛先生のお考
えになる「完全な存在」とは、宇宙のシステムすべてを内包した存在ではないので
す。あれだけの犠牲と労力を払ってなお、お父様は「完全」ではない。それはちょ
うど今月号でホーパパが指摘している通りです。
そうではなく、「父性と母性」の両方を手に入れた存在こそが「完全な存在」。つ
まりお父様がついに手に入れられないものこそが「母性」であり、物語の最終的な
ラスボスの条件とは「母性を手に入れた者」…
従って、セリムだけがその条件をクリアできるのではないかと…そうであってこそ
85話扉絵のチェス盤にこめられた意図が生きるのだと、そう理解しています。

何よりも心を動かされたのは、プライドの魂の中に奥さまだけが仕舞われていたの
ではなく、本来は弟にあたる閣下との間にも「育ての親と子」としての絆が結ばれ
ていたことですね。あのコマを見た瞬間、思わず感激のあまり心から溜息をついて
しまいました。
105話で満足そうに息を引き取った閣下の、その満足の根拠が1つ、分かった気がし
たからです。ええ、彼はレールの上の人生で何も遺せなかったわけではなかった。
愛した妻との間に、彼の生物学上の子供は生まれませんでしたが、それと同等な子
供が…確かに彼ら夫婦と心を通わせている子供が、確かに存在したのですね。
もしかすると……閣下がロイの人体錬成拒否を喜んだのには、そのことでロイの扉
をプライドが強制的に開けざるを得ない状況を作り、「セリム」の容れ物の寿命を
わざと縮めることで、その魂本体だけは何とか生き残れるように…との目論見もあ
ったのではないかと……ふと疑いたくなるくらいです。(さすがに考えすぎでしょ
うか?笑)

思い出すのは20巻収録の82話、「魂の家族」。
消えない過去の記憶に苦しむグリードが、「魂にしみついてしまっているものを雪
いで落とす事などできない」とリンにお説教される屈指の名シーンですよね。
しかしそれと同じ理屈が、皮肉にもグリードを裏切り者として忌み嫌うプライド本
人にも丸ごと当てはまろうとは…!
いいえ、確かにあの一家団らんのブラッドレイ家からは、「家族ごっこ」ではなく
真実の家族の空気が当初から感じ取れていました。けれどそれは今月号までは推測
でしかなく、あの土ドームでのセリムの告白を聞いてもなお、それでもこの子は人
間側の味方をする気はないのだなと、哀しみさえ感じていました。
しかし今月号を見たあとではもはや確信できます。セリムはあの襲撃の時、グリー
ドの裏切りが許せなくて自分の触手を出していたのではなかったんですね。
家族を守るために、自分を愛してくれる2人を守るために、恐らくは自分でも自覚
のないままに闘おうとしていた……それが真実なのではないでしょうか?
そうでなければ、エドに「あいつはおまえに一瞥もくれてない」と指摘されて動揺
するはずがありませんよね。

12巻での会話で閣下に「我々は人間が「化け物」とよぶ存在だ」と言い聞かせたプ
ライドですが、それはもしかすると彼自身が、あの一家の中で幸せを感じるたびに
自分に言い聞かせてきた言葉だったのかも知れません。閣下の反逆ともとれる発言
をお父様に報告しなかったのも、自分の中にも同様の思いがあったためだと考える
ことができます。
もしも閣下とプライドがお互いにそのことを認め合って暮らしていたのだとすれば、
あの約束の日までの日々は彼らにとってなんと貴重な、それこそ期間限定の、二度
とは手に入らない、特別な日々だったことでしょうね…。涙が出ます。
東の演習に2人で出かける朝も、彼らはどのような思いで奥さまの笑顔を背にした
んでしょうね。…もう考えれば考えるほど、あの一家が愛おしくなります。
だからこそ、プライドにあのまま自分を「化け物」だとあきらめたままにさせない
でくれたエドには感謝したいのです。
「殺さない覚悟」のことを、特にエンヴィーの自死の場面などでは疑問に感じたこ
ともありましたが、今はそれすらも今月号の展開のための重要な伏線だったと知っ
て、牛先生には十重に二十重に脱帽したい気分です。
もう……圧巻すぎる!(笑)

あの小さな胎児が人間と同じように育つのか、セリムの記憶は残っているのか、奥
さまはそれで本当に救われるのか……等々、新たな心配もまた生じはしましたが、
とにもかくにも今は…
母親を慕う小さな命の力を、紙面のこちら側から信じてやりたい思いで満杯です。
そして、先ごろ2歳のお子さまがおられることを公表なさった牛先生が、1人のお
母さまとしてこの架空の胎児にどのような魔法をかけて下さるのかを、最後まで目
を凝らして見守ってゆきたいですv(2010/4/11.4:28)(2010/4/12.加筆)



というわけで、毎度毎度、感想の前に長ったらしい文章を掲げていてすみません!
ここからはフルスロットルで詳細感想、いきますよ☆




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1:ついに兄者の研究成果が繙(ひもと)かれる!!

冒頭はカラーページで、逆転錬成陣を発動させた直後のスカー+ランファンから。
ここまで詳細な内容が語られることなく来たスカー兄の研究成果が、ついに……!
ついにそのベールをはがされました!!

いや……もう圧巻です!!これでこの国の錬金術のからくりがすべて種明かしされ
たと言っても過言ではありません。今まで長らく不透明なままだった、物語の基盤
についての疑問はこれでほぼ100%クリアに!ああもうなんてスッキリ!(笑)
「これハ……錬丹術なのカ?」と問うランファンに語って聴かせる形式で、まるで
推理小説の謎解きのように丁寧に、スカー氏は逆転錬成陣の…兄の研究成果につい
てを説明してくれました。(しかも図入りで笑)

たいへん密度の濃い文章ですが、要約するとこんな内容です。

スカー兄が錬金術を学び始めた頃、アメストリスの錬金術の力の源は地殻運動エネ
ルギーと言われていて、何の問題もなく発動して人々に恩恵をもたらしていた。
けれど、スカー兄は東方の商隊から「錬丹術」なる技術の存在を知ったのを機に、
この国の錬金術に疑問を持つようになった。
なぜならアメ国には錬丹術に関する書物も情報もほぼ皆無だったから…。エドが図
書館で関係書物を見つけられなかったのは、お父様の指図によって意図的に排除さ
れていたからだったんですね。
(※個人的にここは重要考察ポイントです。図書館でスパイ行為をしていたセリム
が閣下に「兄弟は錬丹術を調べていた」と伝え、それをお父様に報告したとしても、
「どうせ関連文献は見つかるまい」で終わってしまったんだろうと思うんですが…。
ですが、もしかするとそれをきっかけに、閣下が「錬金術封じ解除ワザ(逆転錬成
陣)」の存在に気付いたという可能性は無いものかな?と。ここは後日、考察コー
ナーで煮詰めてみますね)
しかしスカー兄はあきらめず、商隊からシンの錬丹術書を手に入れて、その差異か
ら「地殻エネルギーを利用する」という錬金術の建前に違和感を覚えた。
「地下の地殻エネルギー」と「地上の術者」(←スカー氏の図では棒人間…笑)の
間に、何かもうひとつワンクッションがあると気付いたわけですね。
それこそが…

「地下を人が這いずり回っているような感覚…!!」とランファン。
この場面はいつぞやブリッグズの山小屋で、マルコーさんに地殻エネルギーの説明
を受けたメイが「…でも違う。この国の違和感は、たくさんの人々がうごめいてい
る感じ」と言い表したのとまったく同じです。
まさにそこがスカー兄の出発点だったわけで、もしも十分な時間があったなら、メ
イも兄者と同じ結論に達したかも知れませんね!(頭のいい子だからv)

「そうだ」と、ランファンの言葉を肯定するスカー。
「それはおそらくこの国に錬金術を持ち込んだ者によって国じゅうの地下に張り巡
らされた……賢者の石!」
はい。これもすでに読者にはおよその見当がついていましたが、作中で明記される
のは初めてです。あの通称「お父様管」or「マトリックス管」と言いますか、こと
あるごとに「ゴウンゴウン」と音がしたたくさんのチューブの中を移動していたの
は、やはりお父様の中の賢者の石だったんですね!
「血管みたい」と言ったゴリさんたちは正しい(笑)

ここで画面は人柱チームVSお父様の場面へとスライド!
この先はスカーの解説と猛烈な錬金術戦との同時進行になっているんですが、これ
がまた何という……どどどどド迫力!!!
アニメで見る時が待ち遠しいかぎりですね!まるで何か…解説者スカー氏を置いた
試合中継のようで、嫌が応にもテンションが上がります!
雄叫びとともに凄まじい錬成攻撃を仕掛けるエド、そしてアルとイズミ。
そのすべてを身体の周囲に張り巡らせたエネルギーバリアではじき返すお父様。
しかし何度その足で床を蹴ろうとも、もはや錬金術封じは効きません!

「兄はますます研究にのめり込んだ。そんな中、イシュヴァール殲滅戦への疑問が
きっかけでアメストリスに巨大な血の錬成陣が作られつつあることに気がついた」
…と、スカーの解説は続く。
「やがて殲滅戦が激しさを増し、もはや国土錬成陣の完成を止められないと悟った
兄者は、ならば逆にその国土錬成陣を利用させてもらおうと考えた」
…えええっ!?
驚きですね…そういう次第だったのなら、兄者が逆転錬成陣を考案したのはゾルフ
の来襲のほぼ直前だったことになります。あの、いつ襲われても不思議はない不安
な日々の中で、兄者は驚異の発案、逆転の一手を考えついたというんですか!?
それはもう……本物の天才ですよね;;

「国土錬成陣をベースに錬丹術で上書きし、賢者の石を中和し、なんの制限も無く
地殻エネルギーを存分に使える、新たな国土錬成陣の完成だ」
ここは図になっていますので、皆さまぜひ実物を御覧になって下さいませ!
「この国に血の錬成陣を作った者の野望を阻止するために、兄は我々にこれを託し
た!」
…ここでエドが何やら大がかりな大砲戦車?みたいなものを錬成していますが、
「すげぇ!!軽く錬成しただけなのにこれかよ!!」
…なるほどね。同じ力で今までよりも錬成パワーが増しているのね!
存分に使えるようになった本来の地殻エネルギーとは、こんなにも威力に満ちてい
るものなのか…何だか怖いなぁ…(笑)もし、この新しいエネルギーを使ってロイ
が「最強最凶」を試みたら、どれだけ…どれだけものすごい焔が作り出せるんでし
ょうか。それこそ核融合なんて朝飯前じゃない!?

しかし、エドたちが強くなってもお父様が弱くなったわけではなく。
その凄まじい攻撃もバリアを突き崩せるまでには及ばない様子。それでも…
「焼け石に水でもかまわん!!少しずつでも石の力を削り取っていけばいつか奴の
身体にも限界が来る!!」
と、その場に居る全員を背後にかばいつつ、お父様の攻撃を食い止めるホーパパ。
防御はまかせろと叫んでいますが、パパの手のひらも焼け焦げんばかりです;
彼の中の石のパワーだって、少しずつ削り取られているわけですからね〜(泣)
消耗戦になってしまうのかしら;
今度はイズミが動いてお父様の部屋の柱や歯車などをなぎ倒しにかかるも、逆にそ
れらを投げつけられる。うわ、グリリンがロイを助けてくれてます!もうすっかり
人間側の戦力になっているんですね。
そこへ何かの仕掛けが動き出し、突如その床に現れたのは……五右衛門風呂(笑)
「しめた!なつかしいねぇ。前の俺が入ったフロじゃねぇか!」
はい、これは前グリード処刑の時のアレです!
でもグリリン、そんなことまで全部思い出して…もう記憶が甦っても平気なの?
あ、でもその五右衛門風呂なら賢者の石以外の部分を溶かしてしまえるはず…
そう考えたから「しめた!」ですか。グリリン頭いい!
しかしお父様はグリの攻撃を簡単に阻止;
今度はエドが風呂釜を丸ごと倒して煮え湯をぶっかけようとしますが、それも失敗。
そして……何やら思いついたらしいお父様は、足元のお湯(正確には溶鉄か何かだ
と思いますが)をエレベーター状に錬成し、先月号で司令部地上階まで突き抜けた
穴から一気に外へ!!
逃げたわけではなさそうですが、これにはどんな意味があるのでしょうか。
(2010/4/12.1:02)


2:合流と再会と抱擁v

一方、こちらは一つ上の階。(でしたよね?位置関係が混乱してきた;)
ゴリさんリザたんチームのところにも、階下のお風呂の湯気がモワ〜っと上がって
来ていました。
「いったい下では何が起こってんだよ!」とザンパノ;そう叫びたくもなります;
黒いモクモクだけでも不気味だったのに、先月では立て続けに、カウンター発動で
5000万人分の魂がムンクの叫び状になって飛び出てくるわ、お父様のエネルギー波
が来て地上までぶち抜かれるわ……まさに人智を超えてますからね;

ああしかし、ここで待望のチーム合流ですvv
「動くな!!」「!?」
銃を突きつけたのは……姉上と少佐チーム!!
「ホークアイ中尉か!?」「少佐!」
ああ少しホッとした(笑)とにかく分散した主要キャラが合流してくれれば新たな
展開になりますから!(そしてこれは個人的メモですが、大総統執務室から続いて
いた階段を降りるとこの階に出るんですね。いえ…閣下の奥さまが地下に来るとは
もはや限らないのですが、もしこのルートでいらした時に、いきなり閣下のご遺体
と対面するのだけはちょっと…と思ったんです(涙)いいの、無視して下さい)

と、その再会の直後、背後の大穴を地上へと突き登ってゆくお父様が…!
一つ上の階にいるランファンも気付いていますね。
そして地上へと飛び出したお父様は、司令部内部を占拠したブリッグズ兵(正門は
まだ閉じられたままですから、中央兵はまだ外)の前に降り立つ。
一体彼は何がしたいのでしょうか?
その疑問はそのまま地下に残された人柱チームの疑問でした。が、
「奴め、賢者の石を調達しに行ったな!!」
そう叫ぶが早いか、足元の石をエレベーターにしてお父様を追うホーパパ。
なるほど、パパの狙い通り体内の石を消耗してきたお父様は、少し身の危険を感じ
たというわけですね!でも今は「世界の中心」から国土錬成陣を発動できないため、
自らが外に出て直接人間たちを狩ろうと…!!

すぐにリン(なの?)も地上を目指し、イズミもアルに「追うよ!」と呼びかける。
「ついでにあんたも安全なところへ!」
あああありがとうイズミさん(涙)ロイを気遣ってくれて;
「肝心な時に役に立たんとは……情けない…!」
「なに、そういう事もあるさ」
心底悔しそうなロイの表情…よく見れば歯噛みしてますよね;;
でも、…ふふふふふふふv(←不敵な笑み)
私にはこのシーンが明確な伏線に思えますvロイの最後の、そして最も華々しい活
躍はこの後です!!もうこれは考察を新たに書くまでもありませんv

しかし、ふと見れば傍らではエドがプライドの触手に捕まっていました。
今まで逃げてばかりだったセリムですが、お父様が形勢不利になってきたので反撃
に出てきた…のでしょうか?
「エド!」「兄さん!!」
「先に行け!!こいつ、オレに用があるらしい」
狼狽するアルに、イズミは強く言い放つ。
「行くよアル!あいつを止めないと!負けるんじゃないよエド!!」
「はい!!」
そしてイズミはロイを、アルはメイ子を乗せて、錬成エレベーターは上へ…!!
エドはこのまま、1人でプライドと対決するんでしょうか!?
(2010/4/12.2:05)

さぁさぁそして、再会はまだまだ続きますv
一つ上の階に着いたイズミは、そこでダンナのシグさんと再会!
「無事だったかイズミーーーっ!!!」「あんたーーーっ!!!」
2人の激しい抱擁に、ロイがはじき飛ばされて鼻の穴まで見えてますが;;;
でも、これでやっとやっとやっとやっと!!!
ロ イ ア イ も 再 会 で す !!!!うあぁぁん良かったよ〜〜(涙)
リザたんがロイの失明を知った時の衝撃を思うと、この再会はちょっと怖かったの
ですが……「目をやられた」というロイの言い方もあってか、リザたんもショック
で気が遠く…というわけではなかったのでひと安心しましたー(涙)
ああ何だか少佐が一緒に居てくれてるのが心強かった…。リザたん1人じゃなく。
「やっつけなきゃならない奴が上にいるから行くわ!」
そう言い残してイズミとアルは慌ただしく地上へ。
「上だと!?」と姉上。
部下は「加勢に行きますか?」と言ってますが、でも姉上は行かない方が…;
うーんどうなんでしょうね。スロウスを倒し、中央軍の一部はそのカリスマ性で心
酔させた姉上ですが、それだけと言えばそれだけなのかも…。
先月から考えていますが、現在クーデターの首謀者にされている姉上は、今後どう
いった変転を経て「英雄」になるのでしょうか。

あ〜あ、でも。
カーティス夫妻の「がしいっ(←抱擁の音)」は少し羨ましかったですね(苦笑)
いえ、作中時間ではついさっき「ぎゅうv」をしたばかりなので、そんな派手じゃ
なくても良かったんですけど…(傷口開いてしまうし〜)
でも、「ご無事でしたか…(きゅv)」くらいはやってくれても罰は当たらなかっ
たと…少し思いました(笑)
しかし、ロイアイの本気萌えはここからでしたよね!!
「中尉……君の傷の具合はどうだ」
「また貴方は!!ご自分の心配をなさって下さい!!目が…」
「中尉」(←リザを遮るように)
ここで一拍置いて……!!

「君はまだ闘えるか?」

ロイの言葉の意味を取り違えたと気付くリザたんが…なんて表情なの…!!
そして答えは一つしかあり得なかった!!!

「はい!」

なんて凛々しい……なぜそんなに凛々しく言えるの……!!
さっきまで首から大量の血を流していた貴女なのに!?
たったこれだけの会話なのに、彼らがここに来るまでに通過してきたあれこれを思
い出したら涙がぽろぽろとこぼれてきてしまいました;
もちろんロイは彼女の身を心配して「傷は」と言ったのではなかったんですよね!
今!まさに!今ほど!自分の「目」として彼女が必要な時はないからこそ…!!!
それこそ「自分の身体の一部」として!「分身」として必要だからこそ!
ああ……ロイが彼女を、今回ほどこんなにも「パートナー」として要求したことが
あったでしょうか!?
もちろん否!!否なんです!!(※夜は除いて)
これはもう完全に、彼らは「道を踏み外したら撃ち殺せ」を卒業しましたね。
愛する女の手を血で汚したくない、地獄への道連れにしたくない、という綺麗事の
男から、「いま私の闘いのために私の道具になってくれ」と言える、リザが最も待
ち望んだロイの姿へと、ロイは己を脱皮させたのだと思います。
その絆……ああその絆こそ、閣下の言い遺した「王の伴侶」に近いのではありませ
んか!?

ここにリザは、ようやく心から国のことだけを思って闘う「王」の姿をロイに見た
のだと思います。「優しすぎる」と閣下が評した弱点を乗り越えた、青臭さを1つ
クリアしたロイの姿を!!
ああこれで……ようやく2人の心が1つに重なったような気がします。
ロイアイが本当の意味でロイアイになった、とでも言いますか?
ちょっとこれもまた……もはや萌えをはるかに超えていますね!!
もちろんこの後に来るのは最初で最後の「最強最凶」の焔に間違いありません!!
(2010/4/12.3:20)


3:プライドの深淵!!

さて、一方こちらは地道にクリフハンガーしているグリリン。
錬金術を使えないから1階ずつよじ登るしかないのですが、それでもようやくラン
ファンとスカーのいる階に辿り着きました。
「若!?」「グリードだよ。ついて来ちまったのかおまえ」
…なんかいい(苦笑)さしものグリも、ここまで健気な女の子を見るとリンに対し
て申し訳なく思っていたり…しないんでしょうか。(と言うかグリはランファンの
素顔を初めて見るわけではないのかな?)
そしてふと、傍らに横たわる閣下のご遺体に気付くグリ。
……もう泣かないですよ私(苦笑)(←と言いつつ涙ぐんでいる)
「……ラース。死んだのか」
グリの表情は意外でした。一時は死闘を繰り広げていたくせに、それでもまだ「兄
弟」としてどこかわずかでも繋がっているものがあったの?
「満足した顔しやがって…。腹が立つ…!」
…いい奴じゃないのグリ(涙)腹が立つってことは羨ましいわけですもんね。
それは裏返しに「良かったな」という意味でしょ?
グリもその魂の強欲ゆえに、常に満たされない思いに足掻いているのでしょうが…
せっかく「仲間」も見つけたことだし、最後には何かしらの満足を得てほしいもの
です。
それにしても閣下の表情の安らかなこと…。何もかもから解き放たれて、その魂に
奥さまの愛だけをつめて、天に召されてゆかれたのね?確かに、羨ましい…。
こちらも救われる思いです。(合掌)

でも、もしかしたらそんな「死」は閣下だけの特権なのかも知れません。
グリードも、最後に地下に残されたセリム=プライドも、年を取らないホムンクル
スたちは一体どうやってその命をまっとうしたら良いのでしょうね!?

「グリードめ……!父上を裏切っただけでなく、完全に人間側に付いたのですね。
人造人間の矜持を捨てるとは、情けない!!」
エドの動きを触手で封じながら、呪詛をこめてプライドが言い放つ。
頭突きされた頭部を押さえつつ…もう全体にボロボロな感じですね〜セリム…;
でもしかし、「人造人間の矜持」という言葉が出てきたということは、やはりこの
子が人間を見下していることは100%確実。今まで「ラスボス考察」として様々な可
能性を想定してきましたが、プライドはあくまでフラスコの性質を継いだ「傲慢」
にすぎないと…結論するほかないのでしょうか。
「なんでおまえらあんな父親に服従してんだ」とエド。
すると、あら?怒ったのでしょうかセリム?いきなりエドを床に叩きつけました。
「つまらない事を聞きますね。生みの親に従うのは当たり前じゃないですか」
君には育ての親もいたはずだけどね、と管理人突っこみ(笑)
でもエドのセリフはもうちょっと深かったです。
「つまんねーのはそっちだ。自分の頭で考えようとしない思考停止野郎が!グリー
ドの方がよっぽど進化した人間だぜ」
…なるほど。エドは確かに、実の親=ホーパパとは最初から違う道を来た子。
自分の意思で進む道を決めてきたエドの目から見れば、彼らホムたちはお父様のマ
インドコントロールにただ支配されているだけのように見えるわけですね。
牛先生が言いたい「人間の線引き」とは、自分の意思で行動することをも含むわけ
ですから。姉上も「自分の頭で考えろ!!」と言ってましたし!

再び床に叩きつけられるも、エドはさらに心をえぐるような言葉を投げつける。
「わかんねぇよ。なんでおまえがあいつの言いなりになってんのか……。おまえが
オレ達にこんなボロボロにされてんのに、あいつはおまえに一瞥もくれてないんだ
ぞ!」
今度こそハッとするセリム。エドははっきりと夫人の愛情を踏まえて指摘してます
よね。「おまえを本当に心配してくれるのは誰だよ!?」と。
このあたりから光明が見えていたと言えば見えていましたv
でも、そこは「プライド様」です;ここまで来てもまだ、人間に愛されて嬉しかっ
たとは認めたくないんですね。も〜この意地っ張りめ;
「君たち人間の常識を私たち人造人間に当てはめないでください!!」
そしてセリム、やにわにエドの傷口に自分のぞるぞるを侵入させました!
ええっ…これはエンヴィーの「人体乗っ取り」と同じ!?みるみるうちにエドの体
内にプライドの賢者の石が移動してゆきますが…
「イチかバチかの賭けです。マスタング大佐の扉を無理矢理開ける礎にしたため、
私の身体はもはやボロボロ…父上から与えられたこの容れ物ではもう保たない!」
「エドワード・エルリック!!父上と同じくホーエンハイムから生まれた我らが血
族よ!!私達と近しい君なら今のこの容れ物の代わりになれる確率が高い!!」
「私に容れ物を…肉体をよこしなさい!!」

こ こ で 来 ま し た か ーーーーーー !!!!!
アルの血印にプライドが干渉できた伏線の回収!!やはりホーパパの言った通り、
彼らはエドともアルとも「血族」にあたるわけですね!!
この伏線が生きるのはもしかするとこの場面だけに止まらないかも…お父様の末路
もやはり同じ線で描かれるような予感がします。いいえ、もしかしたら…
最後の最後に、お父様、パパ、エド、アルの全員が同じ真理空間でまみえて云々…
という展開も有り得るような気がします。ここは後日の考察へと回しますね!
(2010/4/13.1:38)

「うがああああああ!!!!!」…絶叫するエド。
このままゆけば確実に乗っ取られていたところ…ですが、意外な場所から救いの手
が差し伸べられました。そう、プライドの「中」から…!!

来 た ーーーー!!!! ゾ ル フ ーーーー!!!!

まさかの再登場にはすべての鋼ファンが叫んだに違いありませんよね!!
しかも「能力だけ使われる」等の出番ではなく、魂の中なので無傷の全身バージョ
ンで!!いやぁ変態、愛されてますね!!(笑)
ここからの会話はもう本っ当に圧巻の一言……いえ、言葉も出ませんでした。

「いただけません…実にいただけませんねぇ人造人間プライド」
「まさか…この魂の暴風雨の中で自我を保っていられる訳が…」とプライド。
「暴風雨?笑わせないでいただきたい。怨嗟の声など、私にとっては子守歌に等し
い!!!」
…もう何だか生き生きしてます。というかカッコいい…カッコいいよゾルフ!!!
魂の中から邪魔をされ、エドを拘束しているプライドのぞるぞるにゆるみが出てい
ます。あともう少し!?
「なぜ邪魔をするのですかキンブリー!!」
「ええまぁ貴方がそのまま闘っていれば何もしなかったのですがね。人造人間の矜
持だ何だとのたまっておきながら、自身に危機が訪れた途端に下等生物と見下す人
間の容れ物に逃げ込もうとする…。貴方、美しくない

来たーーーーーvvvv美学!!!変態の美学!!!いやもう心底カッコいい!!
さぁ、ここでついにぞるぞるの拘束が外れた!
エドの渾身の手パン錬成は、これは…………「賢者の石を壊すアタック」!?
この後の展開を見るに、どうやらマルコーさんがエンヴィーに対して行った技と同
じに思えますが…。しかしエドが自分自身を賢者の石へと変えている錬成、とも受
け取れます。この辺りは正直言ってもう詳細などどうでもいいと言いますか(笑)
ただただ、あんぐりと口をあけてこの神シーンの信じがたいほどの迫力に魅せられ
るばかりですね!!!

エドの右手で頭部を押さえつけられ、その手のひらから発動する壮絶な錬成反応に
「殺 さ れ る …」と恐怖するプライド。
しかし、ここでもゾルフは冷静無比に指摘します。
「殺す?あなた、エドワード・エルリックをわかっていない!」
そう、殺さない覚悟!!忘れていましたが、彼は他人の美学にも最大限の理解を示
す紳士だったのでした!
しかし、エドがプライドを殺さないと知りつつこの状況を招いたとすれば、やはり
ゾルフはセリムの究極の恩人…ということになるのでは?

「あぁぁああぁあああぁぁあああぁ」絶叫するセリムの容れ物……そしてその内部
にもう1人、裸のセリムがこの攻撃に耐えています。
完全な生身の少年の姿のセリム…これはプライドの魂本体だったんですね!!
そこへ凄まじい勢いでまた1つ、何かがやって来る。
それこそは……!!己を魂一個分の賢者の石に変えたエドでした!!!
やはりこの錬成反応はマルコーさんの技ではなく、幽体離脱のような感覚で魂だけ
を賢者の石へと変えるための錬成のようですね。その証拠に、エドの肉体はちゃん
と形を保って外にいますから。

「バカな…自身を賢者の石にして…逆に私に侵入してくるなんて!!」

ああもう……なんという神展開なんでしょうか…;
先月来、プライドの心の中を暴露するには、夫人があの場所に来るしか方法はない
だろうと思っていたのですが…!!でも!まさか!!「魂に入り込む」という手が
あろうとは…!!もう紙面を繰るのも忘れて呆気にとられました。
鋼史上、最強最凶の「のぞき」シーンですね!(笑)(2010/4/13.3:48)

「捕まえたぜプライド!!!」

ああ……今まで誰も知らなかった、プライドの魂の奥深くが暴かれてゆきます。
彼がそこに住まわせていたのは、閣下と奥さま…!!!!(涙)
ここに我々はようやく、82話の副題「魂の家族」の本当の意味を理解するんですね。
ええもちろん、こんな大切な場所に住んでいるおとうさんとおかあさんを雪いで落
とすことなんてできるわけがない…!!
血と同等、いえそれ以上の結びつきで、それはもうこの子の魂の一部なんですから。

「やめろ…やめろ……私の中に入ってくるなぁあああぁぁあぁあ

絶叫するプライド。
最も見られたくない部分を人間に見られてしまった傲慢……その深淵に秘めていた
ものが「人間への愛」だと知られた今、もはや彼はホムンクルスの矜持を手放すし
か道はなかった。これはエンヴィーの時と同じですね。
そして彼の賢者の石のエネルギーは、それこそ暴風雨の激しさで消えてゆきます。
(このあたりの描写は「賢者の石を壊すアタック」に見えなくもない。石を構成す
る魂の結合を解いてやっているわけですよね?まぁ石を「作る」と「壊す」は表裏
一体の技術なので、同時にやってのけることも可能?)
その流れに抗わず、ゾルフ・J・キンブリーは満足げに帽子を取って退場!!
「世界がどちらを選ぶのかを見届けたい」と切望した異端児は、ここにその望みを
かなえて自分の最期を受け入れたか…。なんと見事な…!!
そして彼が見定めた闘いの結末が、単に「人間側の勝利」というばかりではなく、
エドの貫く「殺さない覚悟」の勝利、そして人造人間の魂をも浄化する人間の愛情
の勝利、という内訳になっているところがもう……あまりにも心憎い…(感涙)
微笑んで退場の挨拶をするゾルフに満場の拍手を捧げたいです!!
あなたは素敵な人だったよ…!!

さぁ、石のパワーが消滅したセリムの中に、もはやぞるぞるはいません。
ど迫力の見開きは、エドがとどめに放ったパンチで粉砕されるセリムの容れ物…。
ああ…洋服のみを残して、可愛らしかった顔が、手足が、砂と化してゆきます。
最後に床に落ちた子供靴が!!何とも切ない!!(涙)
ここにセリム、完全消滅……!!

……。
…と思ったらそうではなかったわけですねv(いま初めてネタバレに接した方々が
いらしたらごめんなさい笑)
また1つ大きな闘いを終えたエドが、肩で息をしながら鋼のこぶしをそっと開くと、
そこには小さな小さな赤ちゃんが手足をちぢめて眠っていたのでした。
「これがおまえの本体か」
……あ あ ん 牛 先 生 っ っ (号泣)
これが…これが人造人間プライドへの、ひいては閣下夫人への「救い」ですか!!
ありがとうございますありがとうございます……もう感無量でした(涙)
「全部終わったらブラッドレイ夫人に謝りに行かなきゃな」
自分の赤コートをきれいに折りたたみ、その上にそっとセリム本体を乗せるエド。
「そこで待ってろ。バカセリム」
エド…(感涙)今回ほどこの子の覚悟に畏敬の念を覚えたことはありませんよ。
マイルズさんが言った、「殺す」より「殺さず」を貫く方が難しいというのは今回
の闘いでよく分かりましたし。でも、それでも…。このセリム本体だって完全な人
間ではあり得ないし(額に目玉もどきがありますし;)、果たして生かしておくこ
とが世界にとって是なのか非なのかも分かりませんけど。
でも、それでも!
それでもなお、確かな命を持ってそこに存在しているものを、その命の意思なしで
勝手に「無」とすることはできないと……そういうことですよね。
今やっと、牛先生がなぜエンヴィーに自死を選ばせたのかを理解できた気がします。

冒頭考察でも述べましたが、これでまた新たな疑問や心配が生じたのも事実(笑)
でも、それはまた考察コーナーで考えることにして。
今は先を急ぎますね!
いやはや、とにかく母親という生き物は、「ママ…」という声を聞くとそれだけで
本能を刺激されてしまうものなんだなと…(苦笑)自覚させられた次第です。
この胎児セリムが誰を「ママ…」と呼んで泣いているのかは分かりませんが、でも
やっぱり、小さな命を応援してやりたいですね。


4:お父様、人間を産む!?

さぁ、これで残る敵はもはやお父様ただ一人となりました!!
そのお父様は地上へおもむいて何をしているのでしょう?

…はい、ホーパパの指摘のとおり賢者の石を調達しようとしていました〜。
不審者!とばかりに銃をかまえて彼を取り囲んだブリッグズ兵たちを、次々と;
幸いホーパパがすぐに錬成エネルギーを中和したおかげで、彼らは一命を取り留め
たようですね。
ついさっき日食で国土錬成陣にやられてカウンター措置で何とか魂が戻ったばかり
だというのに、もう一度魂を取られてしまったら悔しすぎるというもの;

「お食事中失礼!これ以上はやらせんよ!」
ホーパパに続き、すぐにイズミもアルメイもその場に駆けつける。
「父さん!」
「あぶなかった。こいつまた賢者の石を作ろうとしてた」
ほんとにあぶない;もはや錬成陣などなくても神の力で石を作れるみたいですし;
「人間は大人しく石になっておれば良い」
とお父様。その鼻持ちならない傲慢さはどこで何をやったら身につくんでしょう?
「なんでそんなに見下すのかねぇ」
って、ホーパパはまだ舌戦をする余裕があるんですか…
「人間からは賢者の石ができ、賢者の石からはホムンクルスができる。ではホムン
クルスからは何ができる?何を産む?破壊しかもたらさぬ存在を神と呼べるのか?
究極の存在にでもなったつもりだろうが、どん詰まりなんだよおまえは」
確かに。
地球上の人間をぜんぶ石にしてしまったら、その後はどうやって石を調達するつも
りなんでしょうね。
すると、考え込んだお父様は驚くべき発言を!
「そうかね?ならば人を産もう」
……えええっ;;まさか「太陽と月を飲み込んで両性具有」説が来るのか!?

呆気にとられている人柱たちの前でお父様の腹部が「ボコン」とふくらみ、そこか
らボコボコと何かが泡立ちながら、次第に一定の形を持ち始める。
それは確かに人の形、人間なんですが……こんなのが本物の人間のはずがない!!
うわ、しかもその人々は「元クセルクセスの人々」じゃありませんかー!!
「……クセルクセス王……!!」
驚愕する、いいえ恐怖するホーパパ。
でも、眼前に全裸で立っているのは確かにあの老王と寸分の狂いもない人間です;
そして次から次へとお父様の腹部から人間があふれ出し、人柱チームを取り囲んで
ゆく…
ああ、イズミの足元には一人の赤ちゃんが;瞬時にトラウマに襲われるイズミ;
人々は口々に「やっと…人間に戻れた…」とむせび泣く。言葉もしゃべれるわけで
すか;でもでもでもでも、こんなのは人間じゃないーー!!
「やめろ!!やめてくれ!!こんなの…違う!!!」
アルが叫ぶ。何という冒涜をしてくれるんでしょうか;
恐らくは魂の個々の情報をもとに人造人間の身体を作り、そこに元の魂を入れてや
っているのでしょうが……これはイズミがかつて言った「私はあの子を2度殺して
はいなかった」の2度目にあたる行為ですよね;
人が人を、愛するあまりに犯す禁忌に「正しい絶望を与えるのが真理だ」と言い放
ちながら、自らはこんなに簡単に1度死んだ人間を冒涜してしまうとは…;

「肉体だ」「ホーエンハイム」「肉だ…」
うわ、かつての奴隷23号のご主人がいます;奴隷仲間たちも;
「おお…不老…不死だ…見ろ…余は…まだ…生きている」
哀れなクセルクセス王…(涙)もはや肉体を保つことができず、再び肉が溶け出し
て死んでしまうことに…;もうホーパパの怒りは限界でした。

「フラスコの中の小人!!貴様…」

この時、遅れていたエドがようやく駆けつけたのが合図だったのか!?
ニヤリと笑うや否や、お父様は今度こそマキシマム級のエネルギー波を…!!!!
「しまっ…」
あああ…ホーパパの言葉が引きちぎれる;人柱チームもそこに生み出された人々も、
衝撃で全員が吹っ飛ばされ…
いいえ!!人々が黒コゲ状態に描写され、人柱たちの身体半分が消えかかっている
ように描かれているところを見ると、もしや……これは……

核融合エネルギー波!?






というわけで106話、副題『傲慢の深淵』でした。
もうこれ、この引きを見るとお父様を倒すなんて無理じゃないの!?と叫びたくな
る大ピンチなんですけどー(苦笑)
これで本当にあと2話、百数十ページで終わる…のでしょうか!?
少しは「約束の日」の後日談も描かれてほしいし…(と分をわきまえず願ってみる)

ただ、次回はロイアイの最後の大活躍だということはもう確定事項ですねvだって
あの場にいなかった人柱はロイしかいませんからー!!!!
うーん…やっぱりロイは閣下の次に牛先生に愛されていると思いますよ、私(笑)
「ロイ、核融合する」説はすでに105話の感想内考察で書きましたので今月は繰り返
しませんが、どうかな…。もしも今月のお父様のあれが核融合波だったとしたら、
先にやられちゃったことになりますが;(もしそうなら残念すぎ;)

でも、それならもしかしたら「核融合中和」というか、逆に気体の温度を下げてあ
の場を救うことも可能かも知れませんしね。(科学的に合ってるかな?笑)
とにかくロイアイの共闘にはどれほど期待しても裏切られることはないという事v

ああ…それにしても気になるのは胎児セリムですね。
「受精卵」ではないから、誰かの子宮を借りて…というわけにはいかないし;
もはやどのような結末になろうとも受け入れる覚悟はできていますが、もしこの物
語がファンタジーだということを信じて良いのなら、あのまま栄養を取って大きく
なって、奥さまのもとで元通りのセリムたんに戻りますように…!!(祈)
引き続き考察へとなだれ込みます☆(2010/4/14.1:48)




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以下、考察コーナーになります。



◆…で、現実問題としてあの胎児ちゃんの今後は?(豆赤児考察)

何度読み返しても「?」しか沸いてこない胎児セリムたんですが……その前に誰か
あの子の上にハンカチでも何でも掛けてやってほしいと思う管理人です。寒そう;
ま、それは脱線としてですね…(苦笑)
やはり今回の件はエンヴィーの例をモデルとして考えるほかないと思います。他に
「本体」が登場したホムはいませんから。もちろん個体によって事情は異なるかも
知れませんが、推測のヒントくらいにはなりますよね?
以下、とにかく思いつくままに疑問点を羅列してみたいと思います。

1:胎児セリムの中にまだ賢者の石はあるか。
ある…と思います。エンヴィー本体の中にもありましたし。とにかく今回の胎児は
胎児なのに「ママ」と言ってますし、額におかしな印が描いてありますし、人間と
は呼べない存在なのは確かですから。つまり「石の力をまだ借りている状態」だと
考えられますよね?ただ、エンヴィーの時もそうでしたが、その石が複数の魂を使
った強い石だとはあまり考えられません。エンヴィーはクリオネの時に「あと一撃
喰らったら死んじゃう身体」と言っていますし、その程度のエネルギーしかない石
だったんですよね。
それ以前のことですが、1つ思ったのは、あれは胎児ではなくてあの大きさで完成
した赤ちゃんなのでは、ということ。あの大きさで胎児だとすれば妊娠極初期くら
いの子ですけど、それにしては細部まできちんと整ってますし…ねぇ。
そもそも羊水から出ても平気な時点で変、と言いますか;やはりその、自然法則に
反したところを石の力で補っているという感じでしょうか。

2:胎児改め「赤児」セリムに今までの記憶があるか。
もう完全に推測でしかありませんが、エンヴィーの例を見る限りは記憶が残ってい
そうですよね。ただし本体が「赤児」だということで、記憶が残っていてもそれを
他人に伝える手段を持たない可能性が大なのではと思います。「ママ…」とは言え
ても、恐らく、「あ、お義母さん!こんなになっちゃったけど僕セリムですよ!」
とは言えないのでは?(笑)言語能力やら何やらは赤ちゃんのままかな、と。

3:ズバリ、あれは育つのか。どうやって育つのか。育ったらどうなるのか。
正直言って分かりませんね;「生き延びる」とは思うけど、「育つ」かはまた別。
そもそも、あの容れ物と今回の赤児とに相関関係があるのかどうかも不明です。
「父上がくれた容れ物」だったらしいですが、お父様はそもそもあの容れ物の情報
をどこから得たのか…。まぁしかし、赤の他人の血の情報で容れ物を作るのも変で
すから、やはり少年セリムの情報は今回の「本体」の赤児のものと考えていいです
かね。
加えて、もし「本体」がまだ赤児だったとしてもその成長した姿を先に作ることが
できるのか?という疑問もありますが、それはDNA情報を得てますから可能かなと。
現にお父様は「若ホーエンハイム」の容れ物を作りましたしね。
そのように考えてくると、セリムの容れ物の情報は今回の赤児のもの…と断定して
良いかも知れません。

さて、しかし感想部分でも言いましたが、あの赤児を誰かの子宮で代理出産…とい
う展開はまず無いと思います。今、すでに羊水なくても平気だし;
ですから、取りあえず普通の赤ちゃんと同じように育てればOKなのではないかと
考えられますよね。内臓とかどうなってるのか分かりませんけど…(コワい;)
そして最大の疑問は「育ったらどうなる」ですが。
しかしこれは、セリムの容れ物がもともとこの赤児の血の情報で作られていたので
あれば、さほどの狂いもなく元通りのセリムたんになる…はずですよね。ただし、
人間と同じ成長速度だったとして、ですが。
うーん……そして言語能力の習得とともに、残っていた記憶を相手に伝えることが
できるようになるなら、10年ほど待てば立派に元通りのセリムになる…ような気も
しますが、どうなのでしょう!?(笑)

はい。こうして順に考えてきますと、問題点が浮き彫りになってきますね。
やはりそれは「体内の賢者の石」でしょう。色々と不自然な状態なのにあの豆赤児
が生きているのは、どう考えても石の力によって今もまだ「なんちゃってホムンク
ルス」的状態にあるからだと思いますし。
ただ、今月号ですでにプライドは「ホムンクルスの矜持」を捨てましたから(つま
りお父様のマインドコントロールを脱して「閣下とおかあさん」による家族マイン
ドに帰属した、ということ)、あの本体の中にはもう「傲慢」は無いんですよね。
本体になってもまだ「嫉妬」だったエンヴィーとはそこが違うんです。
ですから、あの赤児は他人を乗っ取りもしないし、恐らくホムとしての危険はもう
ありません。個人的には、現時点では「ちょっと超常能力が入っている赤児」程度
の認識でいいのかなと…思っています。
さらに希望的観測を重ねますと、その「石による超常能力」を「成長速度増進」に
使ってくれたら都合がよいと思いますね(笑)早く成長することに石の力を使って
もらって、いつか自然に石の力を使い果たしてしまえばいいんですよ。だってもと
もと石の力は細胞の再生能力なんですから、これはさほど的外れな考えではないで
しょう?(そして石の力が果てれば額のマークも消えると思います)
そうすれば……奥さまは老女になってしまう前に、また元通りのセリムたんに会え
るのではありませんか!?
もしこの推測が当たっていたら、なんて素敵……vv
奥さまとプライドにとって、最高の「救い」になるに違いないです……!!

というわけで、あの豆赤ちゃんについての私の予想は、「残存するわずかな賢者の
石の力で通常の赤児よりも早く成長し、石の力を使い果たしたあとで本物の人間に
なる」です。それでこそのラスボス=「完全な存在」ですし、皮肉にもお父様の本
当の願いはその時に成就するのだと思います。
奇しくもホーパパの人生とちょっと似ている…かな?
何だか「ピノキオ」というより「桃太郎」の物語に近い気もしますが(苦笑)
現時点での予想としてここに置いておきます☆




◆「ホムンクルスの矜持」について

エドの「殺さない覚悟」によって、ホムンクルスでありながらその命を救われたエ
ンヴィーとプライド。しかし一方のエンヴィーは結果として自死を選び、一方のプ
ライドはどうやら生き残れそうな流れですよね。等しくお父様に生み出された兄弟
でありながら、一体何が2人の生死を分けるのでしょうか?
すぐ上の考察でも触れた部分ですが、この2人の比較を「ホムンクルスの矜持」と
いう視点からもう少し掘り下げてみたいと思います。

もちろん「大量殺戮の準備をしてきた」と言う意味では、エンヴィーもプライドも
同罪だと思うんですが。しかし、もしも今月号を受けて「エンヴィーは生き残らせ
なかったのになぜプライドは生き残るのを許されるのか」という指摘が出た時には、
やはりエンヴィーはエドが助けたのに自死した、生きる資格を自ら捨てたのだ、と
いう展開が強く物を言うと思います。(まぁそうでなくてもリザはとどめを刺そう
としていましたけどね。)
そしてエンヴィーがなぜエドに理解されたことを屈辱と感じて自ら命を絶ったかと
言えば、それは「ホムンクルスの矜持を捨てられなかったため」。
つまりそれを捨てたら「代替となるアイデンティティ」が無かったんですよね。お
父様の支配下にしか自分の居場所が無かったわけです。
ひるがえってプライドはと言えば、ホムンクルスであることの他に「ブラッドレイ
家の子供」というアイデンティティがありました。お父様のもとを離れても、家族
の一員としての居場所が別にあったんです。(しかも暖かさに包まれた)
これがエンヴィーとプライドの最大の差なんですよね。
ですから、もしもプライドに「生き続ける資格」があるとすれば、ホムンクルスの
矜持(=人間を見下す心)を捨てて人間の情愛を受け入れたという、その事実が資
格のクリア条件だったと言えると思います。
詳細には描かれていませんでしたが、最後にあの豆セリムが「ママ…」とつぶやい
たことが、「セリムの魂はお父様を捨てておかあさんを選んだ」ことの表明だった
のでしょうね。
(あとは、描写としてエンヴィーがヒューズを卑劣な手段で殺す場面は描かれたけ
れど、プライドが誰か1人でも人間をぞるぞるで殺す場面は描かれていないという、
そのあたりもうまく処理していらっしゃるかなと思う。イシュ戦の悪事についても
ほぼすべてをエンヴィーと閣下で分け合ってますしね。)

今月号でエドが、生みの親だからといって無条件にお父様に従うプライドを「思考
停止野郎」と表現したのは画期的でした。「ホムンクルスの矜持」とは、単にお父
様のマインドコントロールにすぎないと見抜いたわけですから。だからこそ、自分
の意思でホム側から離反したグリードのことを「おまえらよりよほど進化した人間
だ」と断言したんですよね。
それにしても、この「自分の意思で選択すること」に対する牛先生の強い思い入れ
にはグッときます。確かに、それこそが少年漫画の王道であり気概!!いやはや、
どこまでも漢前です先生v(笑)
しかし、ではそのグリードには今後を生き延びる資格があるのでしょうか?

先のエンヴィー・プライドとの比較で言えば、グリードには手下もできちゃったこ
とだし、彼らとの友情が今の彼の居場所ですよね。自己中かと思いきやすごく仲間
思いですし、リンのことが無ければこのままエドともマブダチで良いんじゃないか
と思えるくらいです。
まぁ彼は精神的に強い性格らしいので(過去も受け入れたようだし)、特定の誰か
と関わりを持たなくとも、1人で「我はここにあり」という矜持を保っていられる
青年だと思いますけどね。(1人でもリンは一緒だし;)
そう考えると、このまま人間に混じって生きてゆくこともOKな気もしますが…
ただ1つ指摘するとすれば、そんな彼の「友情」や「人間らしさ」が果たして本当
に「強欲」から出たものではないと言い切れるか?というあたりでしょうか。
人間の情愛は「無償」です。つまりグリードが心から「無償で」友のために尽くし
た時、真に今後を生き延びる資格が与えられるのでは…そんな気がします。
取りあえず「世界の王」は諦めましょうよ(笑)

最後にやはり、閣下のことを考えてみたいですね。(え?くど過ぎますか?)
と言いますか、考えるまでもなく彼には最初の最初から人間を見下す心など無かっ
たし、お父様のマインドコントロールとも縁が無かった人だったと思いますが…
そして奥さまのビンタに恋をして(笑)、幸せな結婚をして35年間も夫婦仲を保っ
て、ついでにプライドまで巻き込んで家族団らんの虜にさせ、ついには奥さまのた
めに子供(もどき)まで残してしまうという…。そういう人でしたからねv
ですから、彼は文字通り「人間の矜持をもって、自分の意思でホムンクルスとして
の生き方を選んだ」人なのだと思います。
そうでなければロイに「私にもホムンクルスとしての矜持があるので人間には戻れ
ない」などと説明しませんし、「神などこの世のどこにもおらぬ」という言葉は出
てくるはずがない。そして人間世界のためにホムンクルスとして一生を終える、な
どということは、「真の王」以外の人間には成し得ないのです。
人間の魂を持ち、揺るぎない意思力を持っていたからこそ、閣下は閣下だけの人生
を生きられたんですよね。
もちろんその魂を支え続けたのが奥さまとの愛だったことは言うに及びませんがv




◆「血族」の伏線はどう生きるか(血族考察)

今月号でエドの身体を乗っ取ろうとしたプライドの一件でしたが、もしかしたら今
後も同じ伏線が使われるかも知れない…ということを感想部分で書きました。ここ
ではもう少しその点を掘ってみようと思います。

プライドがエドのことを「血族だから容れ物になれる確率が高い」と言ったことが
どうしても気になって仕方がないんですね。なぜなら、それならホーパパがお父様
の容れ物になれる確率はもっと高いわけですから(血を分けた存在ですもんね)。
そこへエドとアルの「精神が混線する」伏線も重ね合わせて考えると、今後パパも
含めて彼ら親子3人とお父様(=フラスコ)が、真理の扉の向こうでややこしく混
線+容れ物争奪戦になる…という可能性もあり得るように思うんです。
加えて今月号P129の柱、次回6月号の煽り文句がこれまた気になる。
書き出してみますと、「世界を救うための兄弟の選択は!?クライマックスから目
が離せない」ということなんですけど…。
いよいよ対お父様戦も大詰めのはずの次回、兄弟の選択とは何を指すのでしょうか。
その選択が「世界を救うため」のものだとすれば、つまりお父様を滅ぼすためにエ
ドアルが何かを選び、何かを断念する…とも考えられますよね?
いま思いつく「兄弟の選択」と言えば、
1:何らかの事情でお父様を倒すには元の身体を取り戻すことを断念しなければな
らなくなり、世界を救うか自分たちの身体を取り戻すかの選択を迫られる。
2:何らかの事情でホーパパを犠牲にしないとお父様を倒せない状況になり、兄弟
は父親を救うか、世界を救うかの選択を迫られる。
この2つくらいなのですが…

しかし、物語のセオリーとして世界が救われないはずはありません。(よね。笑)
ですから、ここではもはや「兄弟が犠牲にするのは何か」という論点しかありませ
ん。そしてもう一つ、少なくともアルが元通りにならない展開はほぼあり得ないで
すよね。(エドは自分の罪について納得しているので、元通りを辞退or断念する可
能性も大いにあるんですが…。現時点では元に戻りそうだと思ってますけど)
一方、恐らく「真理の野郎をぶっ飛ばす」というエドのセリフから考えても、最終
的な勝敗は真理空間で決着する可能性が高いと思います。
ということは……
総合的に予想しますと、彼ら親子3人+お父様(=フラスコ)が真理空間で骨肉の
争い(←本当の意味での)になり、ホーパパは子供たちを守るために自分を犠牲と
しようとし、兄弟も最終的に父親を犠牲にするほか世界を救う手段がなくなる。
というような図がおぼろげに思い浮かぶのですが…。(完全に根拠のない予想でし
かありませんが、個人的にはお父様=フラスコはホーパパの一部へと回帰し、彼ら
は真理の扉の向こうへ去ってゆく…ような気がしています。気がするだけですが笑)

しかし、そんな中でどうやって兄弟は元通りの身体を取り戻すのでしょうね;
他の人柱…ロイにもイズミにも、元通りの身体に戻ってもらわねばなりませんし;
ここまでフィナーレが迫ってもなお決着の仕方がまったく見えてこない、牛先生の
手の内が読めない…というのも凄まじいことだと思います(笑)



◆となると、今月ラストページ以降はどうなる?(ロイアイ共闘考察)

(4月21日付けの日記考察メモより)
はい。感想部分でも触れたし、すぐ上の考察とも関係してくるんですけど…。
今月号のラストでお父様の放った何らかのエネルギー波ですが、これはどうやら彼
が地下で断念した「核融合波(超新星爆発波)」だと思えるわけですね。どう見て
も無理矢理再生させられたクセルクセスの人々は黒コゲになってますし、ホーパパ
の表情から見てもあれが「必殺級」の攻撃であることは確かです。
しかし、我らがロイアイはあの場にいなかった!(笑)ということで、ロイの錬金
術だけがあの場を救う手だてとなるのはもう明かなわけですが……。私自身も予想
してきたように、ロイの錬金術こそは恐らくこの世で唯一「核融合波」を可能にす
る種類のもの。それなのにお父様が先に核融合をやってしまったとしたら、ロイは
同じ手段を使えないことになるんですよね。いいえ、お父様だけをピンポイントで
やっつけることは可能でしょうが、それでは先にやられた皆を救えないことになっ
てしまう…。そこがこの考察のネックです。

ということで、つまりロイに要求されるのは、お父様の核融合波を「同じ技術を裏
返して使って」中和すること、融合してしまった物質の核を分離すること、なので
はないかと考えられるわけですね。
もちろん今までにロイがこの能力を使った描写はありませんが、しかし恐らくは可
能なはず。気体を自在に操れるロイですからね。気圧を変えられれば温度も変えら
れるわけなので、ある意味「焔(加熱)」と「氷(冷却)」は表裏一体の錬成…
ということにはならないだろうかと…考えてますがいかがでしょう。(特に斬新な
思いつきでも何でもなくありきたりですけど;)
もしもそうだとすれば、もちろん火種は不要です。発火布なしでOK。そして真理
を見たロイにはもはや錬成陣も要りません。
ですから予想としては、リザを「目」として2人が密接した状態から、ロイが手を
かざした状態で気体を分子レベルまでいじる攻撃…と考えてますが、どうでしょう。
かなり地味…ではあります(笑)ただしそうやって核融合反応を無効化できるのは
世界でロイ1人…というのも確かです。
1つ気になっているのは、なぜアニメの1話でアイザックを登場させ、しかもその
能力を「氷結」としたかですね。あれが最終的にヒントだった可能性はないかと…
思ってみたりしていますが。(描写としてはまるで札幌雪祭り状態で笑ってしまい
ましたけど…笑)

一方で、もしも今月ラストのお父様の攻撃が核融合波ではなかった場合は、それこ
そロイには力の限りのピンポイント核融合攻撃でお父様を星のくずに!!
してもらいたいところですが、実はそうもいかない…のかも知れないんですね。
と言いますか、お父様消滅までにまだドラマが残されていると思うんです。

ここで1つ前の考察に戻るわけですが、まず人柱全員がそれぞれの真理空間へとも
う一度おもむくはず…ということが1つ。そして「兄弟の選択」が1つ。
まだドラマは残されています。
(万が一、お父様が「真理」というものを裏側から悪用した結果が「人体錬成によ
る身体欠損」なのだとしたら、お父様をやっつけるだけで全員の欠損部分が戻って
くる…のかも知れませんが。これはまた次の考察で触れます。)
もしもお父様が消滅する仕方が「真理空間でホーパパが一緒に連れて行く」系のも
のだった場合は、ロイとイズミはもちろん、もしかしたらエドアルさえも、手出し
は無用のものになります。
その代わり、ひとまずロイが「中和」であの場を救い、皆がダメージを受けつつも
あの場に止まり、お父様消滅の仕方がホーパパが「俺と一緒にこいつを燃やせ!」
系のものだった場合…(それも「兄弟の選択」の範疇だと思う)…なら、最終的に
ロイの焔=核融合波が勝敗を決することになると思います。
ただしそうするとエドの「真理の野郎をぶっ飛ばす」をどこに入れるのかが分かり
ませんが…。ま、もはや予測も不可能なのですけどね(苦笑)
でも、ロイとリザが重い贖罪を背負ったまま未来へと向かわないためにも、最後の
最後は2人の錬金術で決めてほしいと心から願います。切に!



◆お父様をやっつけるだけで人柱全員が元通りになる可能性

いえ、全員がもう一度各自の真理空間へゆく可能性の方が高いとは思うんですが。
でも、25巻でお父様が「正しい絶望を与える、それが真理」と言い切ったシーンを
読み返していましたら、何かこう違和感が…
そもそも彼ら人柱が誰を人体錬成したかなどの個人的な情報を、お父様はなぜ詳し
く知っているのでしょう?確かにエドアルの件は事情を知っている人も多いです。
でも、イズミが我が子の人体錬成を試みた件などは完全にプライベートなこと。ま
してそのせいで内臓のどの部位を持ってゆかれたかまで、なぜお父様が知っている
のでしょうか?まるで見ていたように…。これは絶対に不自然ですよね。

ここで思い出されるのが、お父様=フラスコは「真理の扉の向こうからやってきた」
とされていることです。もしや、お父様は人間全員の「真理くん」を少なくとも扉
のあちらから眺められるか、もしかすると「正しい絶望を与える」ためにその人間
から取り上げる部位の決定にも関わっている…可能性があるのではないかと…。
つまりお父様は、真理側からすべての人間の扉を眺められる立場にあり、錬金術と
いうエサに食いついてどの扉が開くかを虎視眈々と待っていた。そして扉のこちら
へやってきた人間と真理空間とを常につないでおく道しるべ(マーキング)をつけ
るために、その人間が最も必要とする部位を奪ってから普通世界へと帰した…
ということではないでしょうか。
それがイコール「お父様=人間の真理そのもの」と言い切れるのかどうかはまだ分
かりません。ただ、もしそうならばエドの言った通り「真理の野郎をぶっ飛ばす」
こと、つまりお父様をぶっ飛ばすことで人柱全員の身体が元通りになるのはほぼ確
定的だと思います。
決着は地上か、真理空間か……どちらでしょう!?



◆閣下の奥さまの真の役割とは

(5月1日付の日記考察メモより)
106話によって、エドたち一家と作中で完全に対になっている家族こそブラッドレイ
一家だと位置づけられたと思います。この物語に出て来る家族は多々あれど、主役
であるエルリック家との対比を最も意識してあるのがブラッドレイ家だということ
ですね。(夫婦が一緒に年を重ねてゆけたか、等の対比を含めて)
以前からトリシャママと大総統夫人の対比については述べてきましたが、このクラ
イマックスに来て夫人が物語の結末を一手にまかされる最重要人物になるとは…!
まったく神展開としか言いようがありませんね。感嘆、それのみです。
まさに「母は最強」というのが牛先生の最終メッセージなのかな、と…(ラブv)
しかしこの2家族の関わりについて、それぞれ夫婦の立場が似ているという他に、
具体的にはどんなドラマが用意されているのでしょうか?
そのあたりをもう少し掘り下げてみます。

エドがセリムの件で「ブラッドレイ夫人に謝りに行かなくちゃな」と言ったことで、
2人がラスト近くに会話を交わす展開となることが判るわけですが。
この会話によって主人公のエドが何を得るのか、というのが、物語の中で大きな意
味を持ってくるように思えてならないのです。
つまり奥さまの役割とは、「エドにトリシャの本当の心を理解させる」ことなので
はないでしょうか。同じように「化け物を家族とした女」として、エドの中では少
なからず被害者のイメージを持つ母・トリシャが、どういった思いでホーエンハイ
ムを受け入れて、「先に逝きます」という遺言を遺したのか…。
それをエドに理解させる人物こそ奥さまなのかな、と思うんですね。

ホーパパとエドとは、恐らく今の闘いの最後でそれなりに理解しあうはずですし、
エドが最後に彼を「父さん」と呼ぶであろうことは確定的です。(よねv笑)
しかし、エドはトリシャ本人の口からは父への感情を聞いていません。いくら父が
「母さんを愛していたよ」と言っても、埋まらない部分が残ると思うんです。
そこを、同じ立場の女性として…つまり「相手が人間ではない化け物であっても、
どんなに姿が変わったとしても、ずっと家族でいたい」と……あの17巻『家族の肖
像』でトリシャが言ったことと同じ意味の言葉を、ちびセリムを受け取った奥さま
が言うのではないかと…。
(彼女が夫である閣下のことを「化け物」と知っていたのかどうかは今もって不明
ですので、その言葉はセリムだけに向けたものとなる…可能性が高いかも知れませ
んが。でも個人的には夫の正体にも気付いていたと思ってますので、そのシーンの
奥さまのセリフ如何ですべて判明するかな、とv)
それを聞くことで、やっとエドは母親の思いを完全に理解するような気がします。
そこでようやく、両親が「夫婦」としてエドの心に落ちつくのではないかと…。
(書き忘れてましたが、もちろんアルも同じですよね!)
そして両親からもらった命のバトンを繋ぐべく、兄弟は未来へ歩いてゆくのね。

ああ…それを思うとつくづく子孫を残せなかった閣下が悲しくなってしまいますが。
そのためにも、セリムたんに奇跡が起こって本当の子供になったらいいのに…。
せめて、ブラッドレイ家がこれからも続いてゆくように祈りたいです。ねv



◆逆転錬成陣の存在に気付いた者は?

上の感想部分でも触れましたが、図書館でスパイ行為をしていたセリムが閣下に伝
えた「兄弟は錬丹術を調べていた」という件は、こうなると実際にお父様の直接の
敗因となってきそうですよね。果たしてその報告は、プライドや閣下からきちんと
お父様へと伝わったのでしょうか?
106話を読んだかぎりでは、「錬金術封じが効かん…」と悠長にしているところを見
ても、錬丹術関連の情報漏れが「逆転錬成陣」となってお父様の力を一部無効とし
ていることに、彼自身が気付いている様子はまったくありません。
まぁプライドたちがそれをお父様に報告したとしても、「どうせ関連文献は見つか
るまい」で終わってしまったのかも知れませんが…。

しかし個人的に気になって仕方がないのは、それをきっかけに閣下が「逆転錬成陣」
の存在の可能性、もしくはそこまでゆかなくとも人間側のカウンターに気付いてい
たのでは?というところです。
なぜなら彼はシンの皇子一行と会っていたし、彼らがホムンクルスの「気」を読め
ることも知っていました。それならこの国の地下の気配に気付かれてしまう可能性
まで思い至っても不思議はない。
そしてお父様がスカーとメイ子に遭遇し、錬金術封じの最中でも2人の術が発動し
ていたことも聞いていたはず…(ここでお父様自身が後から2人の調査も何もして
いないのが変なんですけどね;)
さらには賢者の石について詳細な知識を持つマルコーさんとスカーが行動を共にし、
スカーの戦闘を地下で見た兄弟が錬丹術について調べているとなれば…?
何か、おぼろげに彼らが辿り着く地点が想像できはしませんか?
もう一つ指摘したいのは、ホムンクルスたちは錬金術に関する知識をけっこう持っ
ているということ。金歯を生け贄にロイの扉を開けたプライドはもちろん、閣下も
構築式やらの仕組みを理解していましたし、14巻の地下ではエンヴィーも「おまえ
ら何で使える!?」と、お父様の錬金術封じワザの力を熟知していましたね。

そうした中で、もちろん推測でしかありませんが、閣下が人間側のカウンターの存
在を予想し、さらには人間側の勝利を予想していた可能性も無いとは言えないと、
個人的には考えています。(というか個人的には確信に近いんですけど笑)
何より「神などこの世のどこにもおらぬ」という閣下の言葉こそが、お父様の計画
の失敗を信じていた証しだと思いますし…いつかのエドの病室での「時が来たら働
いてもらう」というセリフも、最終決戦の今この時、お父様を倒すことを暗に示唆
しているのだと思いますし。
そうであればこそ、奥さまを国外に出さずにロイたちに託したんですよね?
それが作中で裏付けられることはないかも知れませんが、私はそう信じています。



◆錬金術はこの国に残る!

106話以前は、お父様の消滅とともにアメ国の錬金術は発動力を失って消えるだろう
と予想していました。しかし、逆転錬成陣によって地殻エネルギーがこうまで支障
なく全開されるとは!(笑)思ってもみませんでした。
こうなりますと、明らかにお父様消滅後も錬金術は残ります。ただし、真理の扉は
もう二度と人々の前に現れないでしょうが。
最後の最後に、エドは「鋼の錬金術師」の銘をどうするのでしょうね。捨てるのか、
そのまま持ち続けるのか。14巻で閣下が予言?したように、あの銀時計の行方も興
味深いところです!



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