ガンガン感想38(100話)

本誌感想(+小考察)のコーナーです。






第100話

(考察コーナーへのワープはこちらから


◆冒頭ロイアイ考察

えー……もはや何から書き出せばよいか……。もう叫ぼうにも声が枯れました;;
冷たい汗が吹き出し、心臓と胃が逆流しそうになった今月号の現場であります。
最もあり得ないと思っていた、「リザを半殺しにしてロイに扉を開けるよう脅迫」
という展開が現実のものとなったいま、我々にできることはもう何も残されていな
いのでしょうか;;
致命傷ほど深くはないとはいえ、首を切られたリザは……今すぐ止血をしなければ
命が危ういです;(とはいえ、リザが死んでしまう展開は100%あり得ませんが…)
管理人が連載を読み始めて以来、この5年間でロイアイの危機には幾つも遭遇して
参りましたが、もちろん今回のこれは最悪の展開です;
「君を失う訳にはいかない」のセリフで予兆はあったにせよ、これほどダイレクト
な形でロイが「リザの死か、扉を開けるか」の選択を迫られるとは…
まだ到底、内容が脳内で消化されていませんが、ともかく現時点での打開案予想と
して、異例ですがいきなり考察から書きたいと思います。
ご安心下さい!!ロイアイの未来の幸せは不動ですから!!
(10/9付けの日記に肉付けしたものになります)

…ということで、半ば狂人のようなテンションですが行ってみます。
まず、「ロイは扉を開けるか、開けないか」の議論はここではすでに無意味です。
ロイは開けます。その確信は揺るぎません。
なぜなら、それが「国を救うために必要」だからです。ラスボスの計画は、それが
達成されるためにも、また「阻止するためにも」人柱が5人必要なのです。絶対に。
では、誰がそのことをロイに教えるのでしょうか。
誰がロイに「国を救うために扉を開けたまえ」と命令するのでしょう。
もうこれは、閣下その人しかおりません!!!
実は私、密かにガッツポーズしたんです(笑)地上戦で足止めを喰らっていた閣下
が、地下に来る予兆があったからです。(後の詳細感想で触れますが)
ロイアイの危機を救ってくれるのは閣下です。今までも、いつだってそうだった。
なぜなら彼ら2人は、閣下にとって自分亡き後の国を託す大切な人材だから。
「新時代のアダムとイヴのようなロイアイ」というのは、企画部屋のロイアイ考察
で私が使った言葉ですが……きっと閣下の目には、彼らはすでに「2人」ではなく
「1組」の夫婦として捉えられているのだと思います。

ともかく、今月の金歯爺の言葉から「扉を開ける必要条件」が明確にされたので、
以下に箇条書きにしてみましょう。

1:やはり死者の人体錬成をしなければならない
2:ただしその対象は「誰でもいい」
3:つまり「感情で」人体錬成する必要はない。扉が開けばOK。
4:開けたらエドアルイズミ達、皆がいる場所に出るので、帰る方法で悩む必要は
ない。

はい。つまり、ロイの扉デビューには「この条件に合う死者が1人いればいい」と
いうことになります。
誰でもいいのです。リザでなくてもいいのです。
「その命を取り戻したい!」という愛の力は必要なくて、しぶしぶ錬成でもOKな
のです。なぜならその死者はただの踏み台なのですから。金歯爺も「人体錬成は絶
対に成功しない」ことを認めていますよね。
つまり、ここでの人体錬成は死者に対する冒涜になるわけです。
ロイアイファンとしては、リザの命を取り戻すためにロイが葛藤する方が萌える、
というのは痛いくらい分かります。(私だって愛に苦しむロイが見たいです;)
しかし、リザが作中で死なない以上(これは信念!)、そして人体錬成が絶対に成
功しないものである以上、ここでロイがリザの命を取り戻すために扉を開けること
は100%あり得ないと思うのです。
かといって、ロイが扉を開けない展開もあり得ません。
スカーは再構築不可能、マルコーさんは距離的に不可能、そして国家錬成陣が必ず
発動することが物語上の前提である限り、ここでロイが扉を開けなければ話が先へ
進みません。
従って、ここではリザとは別の、つまり「ロイが愛情を感じない」かつ「扉を開け
るためだけに死ぬ」人物が必要だということになります。
では、この場で最も死に値する人物とは誰でしょうか?

それは金歯爺しかいません。
彼ならどう冒涜されてもOKでしょう。すでに人間としての心を失い、他人の命を
もてあそび、万死に値する罪に手を染めた人ですからね。
しかし、では誰が金歯爺を殺す役としてふさわしいでしょうか?
リザは重傷を負い、ロイもスカーも拘束され、あの場にはもはや戦闘員がいません。
はい…もうそれは閣下しかいないでしょう。
私の予想は、閣下があの水中の水路を通って地下に駆けつけ、積年の復讐として金
歯爺を斬る…という展開です。もうそれしか考えられません。
いいえ、復讐、ではないですね。これも「自国を守るため」でしょうね。
国民すべてを犠牲にして凶悪な目的と遂げようとしている奴らの手から、国と国民
全員を救うためです。そう、王として。
今まで彼が「目的のために邪魔なものはすべて捨てる」信念を貫いてきたのは、恐
らくこの瞬間のためだったのでしょう。(今までの考察でくどいほど書いてきた通
りです。)「真の王などどこにもいない」の真実こそ、ここに。
そしてもしかしたら「供養」のために、もとの仲間である「余り者」たちをも斬る
のではないかと思います。だって彼らは人間でありながら、己の意思を失ってすで
に人間と呼べるものではなくなっていますから…(可哀相だけど;)。
そして閣下はロイに命令するのだと思います。軍のトップとして。
「君は扉を開けなくてはならない。この国を救うために。それが次期大総統として
君がふさわしい人間かどうかの、最後の試験だ」…と。

場合によってはここで新しい階級をもらう可能性もありでしょうか。
あのお父様との会話で、閣下が「開けさせましょう」ではなく「開けさせて見せま
しょう」と言った理由は恐らくここにあるのです。
それは他人によってではなく、閣下手ずから、「私が彼に扉を開けさせましょう」
という意味に他ならない。だからギリギリまで、ロイを人柱にはしないでおいたの
です。なぜなら、その扉を開けることが「人間側の勝利のためにも必要だ」という
ことを知っているのは閣下ただ一人だったから。
これが閣下の最後の仕事なのですね。そして最大の!
大総統の椅子、自分の国を託す後継者を見極めることこそが…。
だからロイは、金歯爺の死体を踏み台に、「未来の大総統への最終試験」として、
現職大総統の目の前で扉を開けるのだと思います。
今までの全伏線を生かす展開として、これ以上の、これ以外の選択肢はありません。
そして閣下の「裏切り」の見せ場としても、ロイの見せ場としても最高最強の場面
になる気がします。

もちろんリザのことは閣下が助けてくれるでしょう。愛する奥さんを助けてくれた
ロイのために、今度はロイの愛する女性を助けてくれるはずです。閣下には彼らの
愛がくっきり見えているのです。それは閣下自身が愛を知る者だから。そして愛を
持たない人間には国を救う力はないのです。
賢者の石はあの場にありませんから、メイが救護のために駆けつける可能性大です。
(エドがメイ一行とはぐれたのもメイが無傷であの場に合流するための伏線ですね)
そしてリザ本人は、あまりに痛々しい姿ですが…;
恐らく閣下が来るまでは、必死でロイに「開けてはいけません」と言うのでは。
ここに「君を失う訳にはいかない」が生きてくるわけですねv
ただし、この場で一番重要なことは…
「愛をもってしてはこの扉は開かない」という事実です。
死者への愛ではだめなんです。ここまでずっと描かれてきた、物語を貫くテーマは
まさにまさにここ…「愛によって人体錬成をすること」、それこそが禁忌なんです。
「誰かを生き返らせたい」と思ってはいけないのです。
死者は決して、誰も戻っては来ない。だからこそ人は人を愛するのです。
だからこそ、ロイが扉を開ける原動力は「生きている人間への愛」でなくてはなり
ません。未来へつながる愛でなくてはならないんです。
閣下が見届けたいのはまさにその点でしょう。
ロイが、死にゆくリザへの愛によって扉を開けるなら、それは「禁忌」となり失格
なのです。しかし「リザとの未来」も含む「この国の未来」のために人体錬成をす
るのなら、そのために金歯爺の死体を利用するのなら……これはもはや、「禁忌」
にはならないのではないでしょうか。
その経緯についてここで詳細に予測することは不可能ですが、最終的にはリザがロ
イに「扉を開けて下さい」と頼み、ロイは彼女の愛を信じて、単身で扉の中へと歩
を進める気がします。
恐らくはもう、リザが「憑きもの」のためにロイの背中を守る段階は過ぎたのです。
23巻のエンヴィー戦でリザが守りきったのが「ロイの未来」だったとすれば、彼ら
二人の幸せをつかむための最後の関門は、今度はロイが1人で切り抜けなければな
らないのだと思います。愛のために!
どちらにせよ、ロイが開ける扉はリザのためです。
ただし「死んだリザ」ではなく、ロイの生涯の伴侶としてのリザのためです。
ここでもう一度、「君を失う訳にはいかない」が生きるのですねv

実は私の中では、もう何年も前からロイアイの相愛は確定していたものなので、作
中で多少の「公式の夫婦」ぶりが描かれても、さほどの狂喜にはつながらないので
すが(苦笑)(だから他の方々よりも冷めていると思われてしまうかも;;)
ですが、改めて最後のロイアイ愛の描写になると思うと、ここはもう全身全霊で見
守りたい気持ちです。
ロイアイの総決算となる、素晴らしいシーンになるような気がします。
そして、ずっとずっと閣下を信じてきたこのサイトも報われる気がします…(涙)
(ってそれは私事にすぎませんが;でも素直な気持ちです。泣けてきます。)
もちろんすべては推測にすぎませんが…(苦笑)
でも、ここまで来れば伏線の収拾先は限られてきますので、99%くらいの確信はあり
ます。(実はもう一つ、金歯爺を倒した後で閣下の命が尽きてしまい、その遺言と
して「私を人体錬成せよ。この国を頼む」とロイに託す可能性もあるんですが;で
も私、奥さんと閣下が最後に会えないのは耐えきれないので…却下;)

さて、冒頭からいきなり考察で申し訳ありませんでした!!
吐き出せてすっきりしたので、これから通常通りの詳細感想へと移ります☆
(ここまで2009/10/9. 加筆修正10/10.14:55)

(更に掘り下げた補完考察へのワープはこちらからどうぞ)


0:100話記念扉絵

牛先生、連載100話おめでとうございまーす!(せっかくなので叫んでみるv)
本編の内容とはまったくかけ離れた、なんて楽しげでかわいらしい扉絵!!(笑)
個人的にツボだったのは、この見開きカラーに「足だけ登場した」人々でしょうか。
車椅子に毛布…これはハボ!お便所サンダルは女傑な師匠ねv右はフーさん?
足だけでもちゃんと分かるのが面白い(笑)
ああっロス少尉のコートの下がシン服になってる!?黄色…リンと似てるなぁ。
そしてリンの後ろでこっそり素顔を見せてるランファンがめちゃ可愛い〜vv
ロイは爽やかだし(笑)リザたんはボインだしvシャオメイがちゃっかりアルの肩
に乗ってたり、細部までほんとかわいいですv
先日のゆうき氏との対談で、「初めての長編をまだ畳めないでいる…」とかすかに
超名作を完結させることへのプレッシャー(?)をにじませておられた牛先生です
が、どうかラストまで頑張って下さい!!
きっと我々には想像もつかない大変さと、そして伏線をどんどん回収してゆく愉悦
が同居している作業なのでしょうね…。ものすごいエナジーだと思う。
ほんとに一読者として私も、目を凝らして一文字も見逃さないように、物語の完結
までずっと付いてゆきたいと思います。改めて誓います!!(ラヴv)
では本編『開かずの扉』、感想いってみましょう。


1:ランファンの涙

冒頭は閣下VSグリリンの続きから。
フーさんとバッカニアさんが閣下に一矢を報い、グリリンが閣下の左目を無力化し
た場面ですね。(凄惨な図です…涙)
突然、市街地の方にものすごい錬成光が!!と思う間にズズズズ…と地鳴りのよう
な不快音…。それは中央の至る所で感じられた様子ですね。
街にいるスカーの師父さま、メイたち一行、ラジオ局のデニーとマリアさん…
皆がその異様な感覚に立ちすくむ。
そしてグリリンが錬成光に気をとられた一瞬の隙をついて、閣下反撃!!
うーん…左目が痛々しいのだけど、本人は痛みを感じているのでしょうか;
ただし、右腹の傷も含めていかなる再生反応も描かれていません。ああやはり…;
閣下が傷を再生できないのは読者の予想どおりだったみたいです。(泣く…;;)
やはり魂は一つ、それはこういうことなんですね(涙)

あれ、でもよくよく考えてみれば、閣下は常に眼帯をしていて右目しか使ってない
時がほとんどだったわけで…。じゃあこれ、別に困らないんですか!?(笑)
しかし、グリリンを投げ飛ばすもそこは階段の手すりの上。
勢い余って下に落ちる二人……って、なんとあの大階段の下はお堀でしたか!!
今までまったく知りませんでした;
グリリンだけがかろうじて手すりに片手を届かせ、閣下はそのグリリンの反対側の
手を何とか掴み、まるで閣下がグリリンに助けてもらっているような図で手すりに
ぶら下がることになった二人。
この一連のシーン、気味が悪いほどほとんどセリフがありませんね;それほどアク
ションで二人の息が上がっているということなのでしょうか;すごく息苦しい感じ
です;閣下のダメージも伝わってくる;
しかしやはり荷重に耐えきれず、グリリンの硬化した指もついに手すりを離れたか。
と、その空に浮いた手をガシッとつかんだのは機械鎧の義手!!
おおおここで!! ラ ン フ ァ ー ー ン !!!

ああ何てこと……義肢に添えられた擬音が「ぎし…」……
などと指摘している場合ではありません;(ごめんなさい!)
いくらランファンが戦士だと言っても女の子…男2人の合計体重を腕一本で支える
なんてどだい無理!しかも機械鎧…恐らく生身の身体と神経をつないでいる肩の部
分が引っ張られて破損したのでしょう;出血してきたランファンがああ痛々しい;
「馬鹿野郎!!こっちは放っとけ!!」とグリリンが叫ぶも、「若ヲ…お守りする
のが我らの仕事ッ…」と明らかに痛みをこらえて言い返すランファン。
シン語じゃないんですね。そう、これはリンではなくグリード。
瞳が深紅で虹彩が縦ですからね。もはや髪の分け方では描き分けられていませんね。
それなのに硬化した手を必死につかんでいるランファンが…その心情がしみる;
「義手でこの重さを支えるのは無理だ!!おまえはじいさんの心配を…」
うわ、義手の隙間からしみてきた血がグリードの顔に落ちてる;
彼も必死にランファンを心配してくれているんですね。「相棒」の隠し玉の女の子
ですから!
けれどランファンの返答は、震え声の「もウ……間に合わなイ……」
ああ…お面の目の穴からはらはらと涙が…もうここはもらい泣きです!!!(涙)
ブリッグズ兵がフーさんの脈を見てくれたんですね。首、横に振ってるし;
そして泣かせられながらも萌えてしまいました…グリードの頬にランファンの涙が
ぽつんと落ちた時、彼はリンになってるじゃないですか!?
ちょ…女の子の涙の効果……?うわ〜〜何だかものすごく萌えた…!!
もちろん「フーさんの死」を宣告されたリンのショックというのもあるけれど、ま
るでグリードが、ランファンの涙にうろたえた…ようにも見えてしまいます。
何だかこの人たちの奇妙な関係には惹かれるものがありますね。

しかしそれはつかの間の感傷か?
「ブリッグズ兵!!手を貸セ!!」と協力要請するランファン。
おう!!と駆け寄るブリッグズ兵は、閣下だけを狙撃しようと…。あああやめて!
フーさんたちの惨劇の後で申し訳ないけれど、やっぱりこれは耐え難いです;;
たとえ閣下が投げた刀(先の戦いの名残の)のおかげで急所は外れたとは言っても、
少しずつ閣下の生命力が欠けてゆくのを見るのは;辛いなぁ;(うっうっ…)
「終わりの始まり」という嫌な言葉をひしひしと感じてしまうじゃない(涙)
グリードが手の硬化をやめたことも手伝って、閣下の手はずるりと彼の手から滑り
落ち……閣下の身体ははるか下のお堀へと落ちて行くのでした。

でも……!!!でもでもでも……!!!!
沈んで行く水中で閣下の見つけたものは、ぽっかりと開いた何かの水路……!!!
もっちろんこれは司令部内部へと続いているものです。そう、深さから推せばそれ
は地下の…あのスカーやメイがキメラと戦った、あの地下水路とつながっている可
能性はないでしょうか?
あああこんな所に救いの伏線が用意されていたなんて〜〜!!!万歳!!!
もはや正門に釘付けとなり、ロイの扉の件とは関わらずに終わるのか?と思われた
閣下ですが、ここに新たな可能性が開けました!!!
来ます。閣下は地下に来ます。これはもう確信します。
先のロイアイ考察で書いたとおりですが……閣下に残された最後の、そして最大の
見せ場は地下にあると不肖りんりん、深く確信致します!!!
(ここまで2009/10/11・2:24)


2:リン、立つ!!!

何とか落ちずに助かったリン。硬化がとけてすっかりリンですね。
フーさんに駆け寄り、医者はいないのか!と周囲を見渡すも…誰も答えられません。
「賢者の石がここにあるんダ!!いくらでも使ってくレ!!」
ああやはり…自分の身体の中の石を使ってくれと言い出しましたか。
そうですよね、当たり前ですよね。どんなに無理でも、もう不可能だと分かってい
ても、大事な人が目の前で事切れたのをすぐに納得しろだなんて、人間にはできな
いこと…。ましてや彼の身体には不可能を可能にする物質が入っているのだし。
「誰かたのム!!ここは錬金術大国だロ?誰かいないのカ!!」
「なんでダ!!……なんでダ…」
周囲の沈黙の中、焦燥から無力感へと移り変わってゆくリンの心が胸に痛いです。
脱力して地面にへたりこむ彼の頭部を中央兵の狙撃弾がかすめますが、それさえ気
付いてもいない様子…。そしてその傷はみるみるうちに再生してゆきます。(リン
が表でも再生するんですね。それともグリードの意思なのかしら?)
しかし、リンは泣きながら地面に這いつくばる。
「なんでだ……俺が得たこれは、不老不死になれる物じゃないのかよ……!!」
ああ、なんて哀しい絵なんだろう…!(涙)むしろフーさんの肉親であるランファ
ンの方がリンを気遣っているかのような。石を持たない者のほうが、はるかに命の
真理を悟っているという図ですね。
でもこれ、泣けます!分かります!自分の傷は事も無げに再生するのに、なぜ命は
ダメなのかというやりきれなさ。
でもリンもいま、身をもって命の真理を悟ったんですね。
これで彼もようやくエドと同じラインに立った気がします。

そしてリンのかたわらで、まだわずかに息のあったらしいバッカニアさん。
「すまなイ…その傷も治してやれなイ…!!」
フーさんの死が無駄死にになるところを救ってくれた恩人に、リンは律儀に己の無
力を説明しています。(って、閣下の傷を致命傷って言わないで!言わないでー!
そんなはっきり明記されたらズキズキする;;)
でもそうですよね、もしも錬金術を使える医者がいれば、ゾルフのようにバッカニ
アさんの傷も治ったことでしょうに…!!なんて悔しいんだろう。相手側には憎い
金歯爺がいるというのに!!
折しもブリッグズ兵の持つ大砲は弾切れし、中央軍の攻撃第二波が始まるという時。
ひっきりなしに吐血を繰り返していたバッカニアさんが、声を絞り出す様子が…こ
れまたなんて苦しそうな(涙)でも、リンの声は届いていたのですね。
「恩義に思ってるならひとつ頼まれてくれんか」
「この扉…うちの女王様の命令があるまで開けられん事になってんだ」
「頼む…守ってくれ…」
ああ……そんな次第があったんですか!!!正門を死守しろと…
それで開かずの扉…今月の副題へとつながるわけですね!!

とはいえ、この状況でその願いを承諾するためには自分の命すら危険です。
しかも、相手は名も知らぬ異国の軍人。さらにその上司の命令など、リンには関わ
りのないこと…。周囲を見回すリンはしかし、たくさんの視線と出会います。
さっきブラッドレイを狙撃してくれたブリッグズ兵も、目で懇願している。
ランファンの目は、まるで静かに決意をうながすよう。
そして意義ある戦死を遂げたフーさんの、もはや開かない目…。でもその思いはも
ちろんリンには痛いほど分かる!
「グリード……力が欲しイ。貸してくレ」
ああ、決意するリンが凛々しいなぁ(涙)そしてグリードの答えはこうでした。
「いいぜ。こっちの予定まであと少し時間がある」
…と、ここで来るんでしょうか……グリリン全身硬化!?
「シンの人間ハ、盟約を必ず守ル」あああ来ました!!全身硬化ですね!!
(ここまで2009/10/12・0:56)


3:バッカニアさんの旅立ち(涙)

どうやら「力を貸してくれ」とは、入れ替わってくれという意味だったのか…?
やはり全身硬化はグリード表のみの仕様なのかな?
と思ったら、妙に律儀な宣戦布告、これはリン(笑)
「ケガしたくない者!家族恋人のいる者は下がレ!!」
でも次の付け足しはグリードのものです(笑)
「あと女!!!俺は女と闘う趣味は無ぇ!!!」あははvこのあたりはアニメの時、
もしも「宮野さん1人で演じ分け」だったら大変でしょうね(笑)
しかし、ここまで親切に言ったのにそれでも刃向かう者には容赦などナッシン!!
つ、強いなぁ……;本当に無敵ですね、グリリン。
銃弾の雨あられも何の効果もなし、軍用トラックで轢き殺そうとするも逆にその手
でつぶされて炎上;;車が鋼鉄だったとしても、グリリンの手がダイヤモンドレベ
ルとすれば当然の帰結なんですが、それでも;;
「すごい…」とつぶやくのはファルマン。
「味方につけるとなんと頼もしい…」とはブリッグズ兵の言葉。
んん…本当にね、今の彼は誰なんでしょう。リン・ヤオ?グリード?
見つめるランファンには瞳は描かれていませんが、「あんなの若なんかじゃない」
という心の声が聞こえてくるようにも…思えますね。

でも、皆の感嘆の声がバッカニアさんにも聞こえたのでしょうか。
「うむ…これで安心してくたばれる」って、そんなダメだよバッカニアさん…!!
傷口を一所懸命に布で押さえながら、中央でもっともっと活躍して頂かないと!と、
ブリッグズ兵たちが必死で彼を励ましますが…
「ふん…中央のすすけた空は肌に合わん」
ああそうなのか……彼の目には、いつか要塞の屋上で女王様と一緒に眺めた、ブリ
ッグズの空のあの突き抜けるような青が…女王様の瞳のような空の青さが、焼き付
いて消えないのですね…!!!!
「さらばだ同士…ブリッグズの峰よりすこし高い所へ…先に…行ってるぞ…」
なんと…なんてこと……なんという名セリフか!!(号泣)
ブリッグズの峰!!それは……それは彼の女王様が、山を見るたびに自分を思い出
してくれるようにという、慎ましい慎ましい願いなんですね!!??
うわぁぁぁぁぁぁぁん…………(もう涙腺決壊もいいところ)
もう、このセリフを読んだ途端にリアル涙があふれました。すでに今月号を何度も
読んていますが、読むたびに泣かずにはいられません!!
いや、私はあちこちで吹聴してますようにマイオリを愛する人間ですが、でも…
今回ばかりは本気で、バッカニアさんのひそやかな想いに怒濤のような萌えを感じ
てしまいました。姉上に差し出した手袋のことといい、荒くれ熊のような外見に似
合わずなんと慎ましやかな心を持っている人だったのかしらって…(涙)
血まみれの手が、最後の敬礼をしてからバタンと地に落ちているのを見たら、もう
たまらなくて、ひとりでに合掌していました。
どうか安らかに…バッカニアさん!!!ありがとうありがとう…(涙)
きっと姉上に「馬鹿者が!」と怒鳴られるわよ(苦笑)
(ここまで2009/10/12・1:56)


4:ラスボスの「城」?

さて……。
ここで久々の市街描写ですね。ラジオ・キャピタルの続報はなし、一般庶民の不安
は募りに募っている様子です。
と、おおなんとエリシアちゃんとグレイシアではないですかv
どうやらお友達と日蝕を見る約束が、外出禁止令でだめになってしまったみたい。
(って、このタバサちゃんがデニーの家のチビッコだったら面白いなぁ。笑)
うわっでも「もうすぐ始まるからママと見ようね、日蝕」って!!ええええ??
時はすでに日蝕始まりまであと10分か数分か、その辺まで進んでいたんですね;
これは先のグリードのセリフ、「こっちの予定まであと少し時間がある」と同じ事
を言っているのだと思いますが…そうするとやはり、グリードの目的はラスボスの
計画の乗っ取りなのか…??

そしてようやく主人公登場(笑)
真理の目玉の上で分解されたエドが、あっちの空間で再構築されて出て来たところ
ですね。ここにも二重螺旋……やはり「魂の情報」を絵にするとこうなるのかな。
思いっきり床に転がって痛がるエドの前に、同じく痛がっているイズミが…
さらに上から再構築されたばかりのアルが降ってきて、3人は再会しました。
「ここはどこなんだエド!」「こっちが訊きたいですよ!」
ん〜〜〜どこかな?床は…白いタイルですね。管があちこち転がってます。そして
石柱と、その向こうに巨大な歯車が無数に見えます。
見覚えがある…!!ここは97話でホーエンパパが黒目玉人間(お父様の皮を食べち
ゃったアレ)と向き合った場所と同じ…つまり「お父様」の部屋、まさにあの場所
ですね!!(22巻のラストから2ページ目を見てみて下さい)
(ここまで2009/10/12・2:34)

と思っているところへ何かが歩いてきました。
「1、2、3…4人か。ひとり足らんな」……って何ですかこれ;ぎょぎょぎょ;
なんとホーエンパパ、どうやら97話のあとでその黒目玉人間に捕まったんですね;
しかし身体を捕まえられているのではなく…ゼリーの具のように相手の中に「入っ
てしまっている」と言うのでしょうか、「中で浮いている」と言うのでしょうか;
「ふむ……あとひとりは今作っているところか?」
と、黒目玉人間は人柱のあと1人を待っています;うわ〜〜ロイ〜〜〜;
いやはやこうなってきますと、拙宅のラスボス考察も暗雲がたれこめてきたような。
どう見てもこれ、ラスボス本人…のような気がしますが…(笑)
しかし今もってセリムの居所がつかめないことには何とも推測のしようがない。
それに、最も引っかかるのがチェス盤ですし…。まだまだセリム=ラスボス説、捨
てずにゆきたいです。

その前に、エドアルイズミが3人とも同じ場所に来たことを考えなくてはなりませ
んね。先月号の考察では、私は3人がそれぞれの真理くんのいる空間へと別々に行
ったのだと思っていたのですが…。
それというのも、先月号で金歯爺が開いた扉が「正真正銘の本物の扉」だったせい
です。(13巻でエドたちが腹の中から脱出する時の扉と比べて見ても。)
しかし、彼らが再構築された場所は同じ場所…「お父様」が常にパイプで繋がれて
いたあの場所でした。
13巻の「腹の中からの脱出」を参考にして考えてみると、扉の向こうの出口が全員
同じだったことは共通していますが、それ以前の段階、「グラトニーの腹の中に入
る」ことにあたるアクションが今回は明らかに描かれていないんですよね。
それともあの地下全体が、あるいは「5つの頂点陣」の内側すべてが、あの時点で
すでに「偽空間」だったのでしょうか…??
これは今は混乱しそうになるので、丸ごと考察コーナーへと回しますね。

すみません本編の続きです(笑)
父親がおかしな格好で異形の黒目玉に捕まっているのを見て、さすがにエドも叫ぶ。
「ホーエンハイム!?」
息子たち、そしてイズミもその場にいることに気付き、「こんな姿ですまないね」
とわびるパパがおっかしい(苦笑)すっごく深刻なピンチなのに、この人はいつも
どこかコミカルですよね〜。
黒目玉自身の説明によれば、ホーパパの賢者の石をうまく吸収できなかったために
ゼリーの具として身体の中に取り込んでおとなしくさせている…らしいですが;
「つーか真っ黒いおまえは何なんだ」というエドの問いに、俺の分身=元お父様だ
と答えるホーエンパパ。しかし黒目玉に「大人しくしていろ」と言われ、黒ゼリー
の部分に完全に飲み込まれてしまいました〜;
「歓迎するぞ、人柱諸君。ようこそ私の城へ」
あのフラスコとまったく同じ歯並び(笑)をむき出しにして、嬉しそうな黒目玉。
でもプライドもまったく同じ歯並びなんですよね。まぁグラを食べてしまってから
は「牙」になってしまったのですが…。
さしものエドも、敵の親玉の巣へ連れてこられたと知って焦りが見えます。
しかし、気を失ったままのアルを何度呼んでも返答はなく…。うわ、これはついに
アルの魂だけは自分の肉体の待つ扉前へ行ってしまったのでは…?
よくよく思い出せば、ゾルフを倒したハインケルさんとの共闘で使った賢者の石は
現在アルが持っている可能性もあるわけです。(マルコーさんかも知れませんが)
「代償」を持って扉の前の肉体と相まみえるのか、アル!?
それともやはり、恋焦がれた肉体を目前にしても、人の命の結晶である石を代償に
は使えないと言うのでしょうか。
もはや日蝕まで数分ほど…これはますます先が読めなくなってきました;;
(ここまで2009/10/13・0:34)

5:金歯爺の罠

一方、同じ地下では金歯爺が独り言をつぶやいてますね。曰く、
「上の奴らは当てにならん。この日に合わせ、たった5人の人柱も用意できんとは」
って?「上の奴ら」というのは上司ではなくて、地下じゃなく「地上の」って意味
ですよね?恐らくレイブンたち上層部のことを指しているのかな。そして、
「ま、不老不死とか小さなエサに食いついてきた輩ばかりだったから…」
って、え〜〜;;こ、これはサラリとものすごい事を言ってますよ金歯爺;;
ということは、この計画でこの人の得られる報酬は「不老不死」ではないわけです。
それ以上の「大きなエサ」とは何でしょうか;;ろくでもないことなのは確かです
が、取りあえずこの金歯爺は上層部将校たちよりもずっと「お父様」の計画に近い
協力者であることだけは分かりました〜;;
本当に何なんでしょうこの人…人間のくせに。もしかしたら、「錬金術の狂気」に
一生を捧げてまでも「完全な存在をこの目で見たい、作り出したい」と願う、100%
純粋無垢なマッドサイエンティストなのかしら…。

そうこうする間も「余り者」たちとロイアイ、スカーの闘いは続いています。
恐ろしいまでの戦闘能力を持つ「余り者」たちによって、スカーは手傷を負って包
囲され、リザたんは両手の銃の弾を撃ちつくして拘束され、その様子を視界に納め
ながら「このっ…」と必殺の焔を放とうとしたロイは右の手袋を割かれ、更に体術
であっけなく両手の自由を奪われてしまいました;
左手の手袋は無事ですが、これはやはり後で使わせるためなのか…
「よーしいいぞ」と余裕の金歯爺、なんともストレートにロイに要請しましたね〜。
「マスタング君。君、ちょっと人体錬成して扉を開けてくれないかね」
うわ〜〜〜〜来た来た来た〜〜〜〜〜〜!!!!
もっと重々しく迫るかと思っていましたが、まるでコンビニでアイス買ってきて程
度な軽いニュアンスで言われてしまいました;;
しかしやはり、ロイは自分が「人柱候補」だとは知らなかったようです。でなけれ
ば「なんだと?」とは聞き返しませんよね。
でも金歯爺は自分のペースをまったく崩しません;気持ち悪い人だ;

「誰でもいいよ。亡くなった親…恋人…友人…。君と仲が良かった…なんと言った
っけ、ヒューズ君?とか?あれでもいいよ」
ああ、またもロイの逆鱗に触れるようなことを;瞬時にまた復讐の時のあの目に戻
りそうになるロイ…。しかし金歯、事も無げに言ってくれますね!もう完全に人間
の情緒なんて無くしてます。
ヒューズを「あれ」だとぅ?(怒)死者はここでは扉を開ける道具にすぎないのか。
「段取りはこちらでしてあげるから」
むぅ…段取りって?つまり人体の構成物質を用意してくれるというのかな。リバウ
ンドの防止処置も含むか…?そうですよね、人形に魂定着させるときに「さんざん
作った賢者の石」って将校が言ってましたしね。そいつらより上にいそうなこの金
歯がここで石を持っていない方がおかしいかも。きっと持ってますね。
「人体錬成は成功しないとエルリック兄弟に聞いた。失敗するとわかっていてやる
バカがいるか」
と言い返すロイ。エドはあの墓暴きで学んだことを逐一報告していたのでしょう。
しかし、驚くべきはそれに対する金歯の返答ですが;
「うんそうだね。扉さえ開けて戻ってきてくれればそれでいいんだよ」
…唖然。なんだと??さっきから聞いているともう、冒涜も甚だしい!
要するに誰でもいい、開けばいい、適当に死んだ人を選んでよ。ってことね?

「断る!!人体錬成はせん!!扉も開けん!!」きっぱりと叫ぶロイ。
スカーもリザも、それにうなずいているような表情です。しかし…
「言ったよね。時間がないって」
ああ、金歯の口調が突如変わったかと思うや否や、リザを拘束していた「余り者」
が自分のサーベルをリザの首に押し当てて……
うそ……うそうそ……ぎゃ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!

「 中 尉 ! ! ! 」(←超ウルトラ特大フォント)

飛び散る血潮……やめてやめてやめてぇぇぇ痛い痛い痛いっ;;;;;;
「さぁ、扉を開けてみようか。マスタング君」

……来ましたね〜。ついに本格的な人質になってしまったリザ…
さぁどうするロイ!?扉は開くのか!?それとも開かずに終わるのか!?
というわけで、ロンパリな(笑)幕となりました第100話『開かずの扉』でした。
冒頭の考察を吐き出した後ですし、読後3日を経てすでに始めのショックはどこ吹
く風です。(すみません;もう本当に私、完全に立ち直っています)
もちろん初読時は心臓がこみあげて口から出るかと思いましたが;;;

確かにリザたんの傷は痛々しいのですが…冷静になって考えてみれば、今まであれ
ほど2人の夫婦っぷりを披露しながら、牛先生が最後に同じ手で彼らをぺしゃんこ
にするはずがないんです。それこそ伏線の回収にならないではありませんか!
「ダークファンタジー」とは、キャラクターの不幸を指す言葉ではないんですから。
大丈夫です皆さんvリザたんが死んでしまう展開は200%あり得ません。
安心してロイの特大フォントとうろたえた表情に萌えましょうv
引き続き、冒頭で舌足らずだった部分などをフルスロットルで考察いきますよ!!
(2009/10/13・2:45)





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以下、考察コーナーです。(順次加筆してゆきます)



◆ロイアイ考察補完その1

というわけでまずは冒頭のロイアイ考察補完から。
冷静になってみれば、他にも無数の可能性が転がっていることに気付くもの(笑)
まぁ大筋では先に書いた通りなのですが、もう少しディテール部分まで考えてみた
いと思います。
今後の展開としては、傷を負ったリザたんを指してまず金歯が「これでも扉開けて
くれないの?」と更にロイに圧力をかけてくるのでしょうが…その際に、やはり金
歯が錬金術を使える医者であることを考慮すれば、「私なら今すぐ彼女を治療でき
るよ?君が人体錬成さえしてくれたらね」という交換条件を持ち出すのが自然です
よね。
金歯が恐らくは錬金術研究所長であることから推せば、あの人形たちに魂を乗せる
システムをも取り仕切っていたはずですし、22巻の「さんざん作った賢者の石」と
いう将校のセリフを見ても、金歯が自分用の石を持っていないとは考えられません。
(冒頭では「現場に石はない」と書いたんですけど、修正。)
あの重要な作業を行うのに、いくら余り者たちがいるといってもリバウンド除けの
一つや二つは必ず持っているはずですよね。
以上のことから、ロイの葛藤がいきなり「死んだリザを錬成するか否か」まで飛躍
することはあり得ません。(というかそういう葛藤自体があり得ないです。死んで
しまったらロイへの脅迫ができないから。まだ助かる状態だからこそ、「今なら間
に合うよ?治療できるよ?」と脅せるわけですよ。サディスト;)ですから、当面
はリザをロイの急所(笑)として使うはずです。
しかしリザたんにまだ話す力があれば、必死でロイを止めようとするに違いありま
せんよね。(←絶対そうなるはず)
なぜなら「この時点では」まだ、彼らにとって人体錬成は「道を踏み外した行為」
に当たるからです。しかし、ロイの中ではリザを見殺しにすることこそ「道を踏み
外した行為」なんですよね。(捨てられない男だしv)そして「君を失うわけには
いかない」……ロイにとって優先順位1位はリザたんなんですから。
かくしてここにロイアイ的葛藤が生まれ、「君を救うために開ける!!」「私など
捨て置いて下さい!!」「私には君がすべてなんだ!!」「この国と私とどちらが
大切なんですか!!」「君に決まってる!!」「馬鹿言わないで下さい!!」
…こんな会話になるんじゃないでしょうかv(萌える…!!)
もう物語も最後ですから牛先生のサービスを期待できるような気もいたしますvv
(痛みを堪えているリザたんにはほんとに悪いのだけど;)

でも多分、リザはさらに傷つけられるかも知れないですね(見たくないけど;;)
そしてもう、ロイの精神状態がギリギリ…扉開けちゃうかも!?
というところで閣下が登場するのだと思います。(もう確信しますよ私ーvv)

そして冒頭では思いつかなかったのですが、ここで重要なのは、「閣下の傷を見れ
ば金歯は先にそちらを治療するだろう」ということですね。
だって金歯にとっては閣下は「作品」なんだもの。それもお気に入りのね。ロイに
自分の能力を見せる意味もあるし、すぐに閣下の傷を治すと思います。(再生能力
が無いことから、閣下の魂が元のままなのがバレるかも知れませんが。金歯はどこ
まで知っているんでしょうね…。でも少なくとも心までは見えないから!)
そして、そこからが閣下の真骨頂になるのです。ああ想像しただけで悶絶…v
そう、思えば閣下はリンの閃光弾を受けたとき、「この眼帯に感謝するのは生涯で
初めてだ」と言ったんです。それは彼の人生にあって、常にウロボロスの印が邪魔
だった、疎ましかった…という告白に他ならない。あああこんな大事なセリフを見
逃していたなんて、私の目は節穴以下ですね!(ばかばかばかばかー;;)
きっと彼は積年の思いをぶつけながら、金歯爺を斬って捨ててくれるのでしょう。
「余り者」たちに救助を頼んでも無駄。あの場でいちばん強いのは閣下ですから。
金歯に「さぁその女を斬るんだ」とリザを示されながら、寸前で反転して金歯の方
を斬る…とかいう展開だったらなお萌えると思いますv
そしてもしかしたら……
「何をするキング・ブラッドレイ!!私は君の生みの親だ!!」
「違う。私の本当の名は●●●●●だ!」
…と、自分で本当の名を名乗ってくれたりして!?(妄想ですよ妄想)
上の感想では、閣下の左目の傷が痛々しいと思っていたのですが……あれは閣下に
とっては、もしや重い拘束から自由になって解放された、幸せな傷なのかも。
もう眼帯は要らないんですものね。(もしかして、これなら最後まで奥さんに秘密
を知られずにすんだ…ことになるのかも??ぎゃーーーーーーー!!!!神!!!
と思ったら、Yうすら様がそれに言及しておられましたvこれ絶対そうですよね。
ああ…ここにきてもしや、閣下は生き延びる説も浮上ですか?か、神よ……!!)
(すみません病気なんです私)
ずっと閣下はいつかホム側を「裏切る」と信じてきましたが、これほどの舞台が用
意されているとは…もう目がくらみそうなほど素敵…(推測に酔ってますが。笑)
引き続き「補完その2」へと続きます。


◆ロイアイ考察補完その2

補完1がいささか詰めの甘い内容だったので(すみません;)、さらに掘り下げて
緻密な推測をしてみたいと思います。
論点となるのは「閣下は何を見届けたいのか」、そしてリザを救うためには開けな
いであろう扉を、「ロイは最終的に何のために開けるのか?」というあたりでしょ
うか。
冒頭の繰り返しになりますが、大事なのはただ一つ、「愛をもってしてはこの扉は
開かない」という事実。これは大前提です。なぜなら死者は決して、どんなことを
しても戻って来ないから。だからこそ命は尊く、だからこそ人々の交わす愛は尊い。
これは痛切なまでの牛先生のメッセージなんですよね。
そして閣下が見届けたいのはまさにその点…「全国民の命を背負わんとする男が、
私的な愛のために禁忌を犯すか否か」なのだと思います。どんなに愛する女を守り
たくとも、国を、国民を何より優先しなければ務まらない……それが閣下の考える
「王者の心得」なのではないでしょうか。それはたとえ国家を揺るがす危機であっ
ても大切な奥さんのもとへ駆けつけるわけにゆかない閣下が、身をもって実践して
いることでもあるんですよ。
ですから…閣下はとにかくこの場面で、「ロイがリザよりも国民を重視する」のを
必ず見届けなくてはならないのです。それが、トップの椅子を預けるに足る人物か
どうかを見極めるポイントなのです。
同時にもちろんこれが、リンと閣下が火花を散らした「捨てるor捨てない」の帝王
論と、「優しすぎることがマスタングの弱点であり長所」という閣下のセリフ、両
方の伏線を回収する場面になるわけですね。

さて、そしてリザにとってもここは物語最後の山場。あの23巻を丸ごと伏線として
ここでロイの人体錬成を止めてみせることこそ、恐らくリザの最後の仕事になるの
だと思います。(あの日の約束(15巻ラスト)のもとでの、という意味で。)
ロイは揺らぐでしょうが、リザは断固として彼を止めるはずです。
なぜなら、どんなにロイの愛情を理解していても、どんなに自分も彼を想っていて
も、ここで彼女のためにロイが人体錬成を承諾すればそれは完全に「道を踏み外し
た行為」となってしまうから。
それこそ焔の錬金術を最悪の形で利用されることになるんですものね。23巻で身を
もってロイを止めたリザがそれを許そうはずがありません。「国の頂点となって国
を守ろうと誓ったあなたが、私のために敵の戦力となってどうするんです!?」と、
リザは必ずそう叱咤するはず。
となれば、ロイは一体どうすればいいのでしょうか?
ここにロイは、「リザの命と引き替えにリザとの約束を守らねばならない」
いう壮絶極まりない選択を迫られるわけです。

これはね……もう本当に……相思相愛の男女にとってこれほどの試練があるだろう
かというくらい、究極のチョイスですよね……(号泣)まさか牛先生、ここまでロ
イアイを追い詰めてくるとは……真性のサディストです;
いや、ちょっと映画などでも記憶にないくらいですね。ここまで壮絶な愛は…。
想像の及ばない世界です;これに比べたら23巻なんて生ぬるいです。
しかも、思い浮かべただけでもこれは……震えがくるほど萌えませんか…!!!!
死ぬほどの迷いと身を切られるような選択の末に、ロイはしかし、「リザへの愛の
証として」金歯爺にNOと言わねばならないのです。
そう。リザを真実愛しているなら「NO」と言わなくてはならないんです…!!!
たとえそれがリザの死を意味することになろうとも、です。
もしかしたら……ロイは泣きながらその否定の言葉を叫ぶのかも知れませんね。
でもそれこそが、ロイの中の愛が禁忌を乗り越えた瞬間になるのだと思います。
(まさにそれを描きたいがために牛先生はこの状況を作ってますよね。ここまで来
れば完全に確信できます。ああ…恐るべしストーリーテラー・荒川女史…;;これ
は本ッ当に神懸かっていると思います;戦慄するほどの手腕ですよ;)

しかし…。ここに閣下はロイの合格を見届け、心の奥でひとり安堵するのです。
リザの助けが大きかったけど、これでどうにかロイ・マスタングは「最終試験」を
クリアできたのですからね。
閣下の仕事は、あとは全力で二人を助けるだけ…もう金歯に用はありません。
いえ、もちろん金歯は最後の手段に出るはずですよ。それは今度こそ、「リザを殺
してロイにリザを人体錬成させる」という案でしょう!!(この最終手段を残して
あるからこそ、それ以前にリザが死んでしまうことは100%あり得ないのです。)
強がっていても人間だし、恋人を殺せばとっさに扉を開けちゃうだろうと思ってい
るんです。人間の愛の強さをなめているんですよ金歯は!!
しかし恐らく、リザの殺害を閣下に命じたのが運の尽きになるのだと思います。
閣下は積年の思いをこめて、国にはびこる害虫・金歯を「国王として」斬って捨て
るはず…。ホムンクルスとなって40年近く…恐らく閣下は、人間の頃と変わらない
心にその瞬間だけを思い描いて、その瞬間にホムンクルス側を裏切るためだけに、
心では泣きながら多くの人々を斬って捨ててきたのでしょう。
そう、きっと泣きながら斬っていたんですよ。だからこそ「真の王」の論争でリン
にああ吐き捨てたのです。「唾棄すべき理論だ」と…。その心を思えばこちらが泣
いてしまいそうです!(涙)
けれど、閣下にはもう一つの信念があったのだと思う。
確かに「泣きながら斬れる」人物でなければこの国を救えないのですが、だからと
いって「泣かずに斬れる」人物がトップであってはダメなんですよ。(閣下の理想
として。)
ですから、確かにリザのような「弱点」を持っていることはロイの弱さなのですが、
恐らく閣下は「弱点」を持たない者を後継者に選ぶつもりはなかったのでしょう。
それは心に愛を持たないということですものね。言ってみればホムンクルスと同じ
ですから。
だからこそ、カリスマ性や軍事的統率力などあらゆる面でロイの上をゆくオリヴィ
エ様よりもロイの方を有力視してきたのではないでしょうか。「優しすぎる」男だ
からこそ。そして彼の弱点がリザだったから…好いた女だったからこそです。
それは閣下自身の弱点と同じだったんですよ。だから閣下には、彼ら2人の愛が最
初から見えていたのです。
(もちろん、だからと言って姉上がマイルズさんやバッカニアさんを見殺しにする
人だとは毛頭思いませんが。ただ、物語の中で姉上の弱点が特定の男だという描か
れ方はされていないということです。(マイオリの夫婦関係を主張するのはファン
ですもん(苦笑))ロイアイだけが作者公認、確定カップルなのですv)

◆ロイアイ考察補完その3

さて、これで金歯の息の根は止まりました。
恐らくここでメイかマルコーさんが駆けつけて、リザの止血か治療をしてくれるも
のと予想しています。
次の過程はもちろん、死者の人体錬成を拒否したロイが「最終的に何のために扉を
開けるのか」というところですが…もはやこれはたった一つの理由しか残されてい
ません。それは「大衆のために」つまり「国民のために」です。
冒頭で述べた通り、このラスボスの計画はそれが達成されるためにも、そしてまた
「阻止するためにも」人柱が5人必要なのです。絶対に必要なのです。

(不思議なことに、人柱筆頭格のホーエンハイムでさえまだこの事に気付いていな
いように思えるんですよね。「エドもアルも捕まったのか」というセリフは、でき
れば人柱はそろわない方が良かったという意味ですし。でも恐らく閣下はラスボス
から直接聞いた情報から、国家錬成陣の弱点を知っているのだと思います。ラスボ
ス側から人間側への情報ルートは閣下しかありませんから。ここにはまだもう一つ、
大きな仕掛けが仕掛けてあると思いますが…それは別の考察へと回します。)

ですから、ここで閣下はロイにそれを要請するはず。「人柱の5人とは、この国を
救う力を持った5人でもある。最後の1人として扉を開け、この国を救ってほしい。
それが可能なのはもはや君しかいないのだ」と…。
ここで新たな階級をもらうか、あるいはここではっきりと未来の大総統として認め
る意味の言葉をかけるか…そこまでは分かりませんけれども。(まさか「これが君
の大総統としての最初の仕事だ」…とまでは言わないと思いますけど。ただし、辞
令として「ホークアイ中尉をたった今よりマスタング大佐の補佐に再び任ずる」…
くらいはあり得るかもvリザをロイに返す場面は必ずあると思う)

これはとてもとても重要な瞬間です。なぜなら、ここでついに、ついに…
ホークアイ師匠が渇望した「錬金術よ大衆のために」という理想が、最も華々しい
形で実現する場面が来たわけですから…!!
それはリザとロイが長い苦しみの末に、晴れて彼らの真の目的、真の贖罪の機会に
たどり着いたことを意味するものです。
だってこれはもう、最高かつ唯一無二のチャンスではありませんか!!生涯をかけ
た研究をすべて受け継いだ焔の錬金術師が、この国を危機を救う…。師匠ホークア
イとリザにとって、これほど晴れがましい舞台がありましょうか!?
ここにやっと、ロイは師匠の理想とした「真の焔の錬金術師」となるのですね。
そしてリザは、ここまでロイを「禁忌」から守り抜き、立派に父の秘伝を継ぐ者を
育てあげたことで、ようやく背中の錬成陣の呪縛から逃れられるのだと思います。
そしてその証人となるのは、現職大総統ブラッドレイその人と、イシュヴァールの
負の遺産を代表するスカー……。まさしく「見届けるべき」人物の目の前で、ロイ
とリザはイシュヴァールでの罪の禊ぎをするのです。
ロイもまた錬金術の狂気から抜け出し、清浄な思考の中で未来への扉を開ける…。
もはやそこには狂気の潜む余地はありません。未来の大総統として、まだ若さを残
しながらも、ロイは持てる力の全てをこの国のために注ぎ込むことでしょう。

(蛇足ながら、このクライマックスと時期を合わせて発売されたPGB3の中で、
「ロイは師匠の秘伝のすべてを解読済みである(P69)」とのフォロー情報が公開さ
れたことは興味深いですね。つまり最終局面において、ロイは焔の錬金術を完璧な
形で使いこなすわけです。それは「師匠の遺志を弟子として実現する」という意味
合いを持ってくる。今月号をよく見れば、ロイの左手の発火布が無傷で残っている
ことは確かですね。従って、扉を開ける際にリザの背中が再び露出するor背中の錬
成陣が使われる等の展開はまず無い…はずです。)

こうして、23巻の復讐劇は丸ごとこの瞬間のための伏線になるのだと思います。
ああ…あの理不尽な展開にこれほどのフォローが入るなんて…!!(感涙です)
もうこれは神展開としか言いようがありません。なんと…なんという切れ味でしょ
うか…。無数の小さな伏線が少しずつ集まって河となり、それが次第に集約し、大
きな流れとなって今こうして大海へと注いでゆかんとする…何やら目に見えない力
を感じてしまいそうです!
『鋼の錬金術師』とは、本当はロイアイの物語なのではないかと疑ってしまうほど
に!(半ば本気です。特に後半の主人公は事実上ロイです。それほどまでに、ロイ
アイを通してでなければ描けないドラマが牛先生にはあった、ということですね)

と、ついつい夢に酔いそうになりますが;(もう発売日からずっとそうですが;)
順序が逆になって申し訳ありません、次に「ロイが扉を開ける」に際しての具体的
な状況について考えてみましょう。
まずは冒頭の繰り返しになりますが、「誰を人体錬成するか」という問題ですね。
重ねて言いますが、この場での人体錬成は死者への冒涜です。もちろん、エドやイ
ズミの時はそうではありませんでした。なぜなら彼らはその成功を信じていたから
です。彼らは死者への愛によって扉を開け、そして真理に破れ、代償を支払った。
そこにあったのが一貫して真摯な愛だったからこそ、その行為が罪であっても彼ら
の魂は穢れていないのです。
しかし、この場ではもはや「人体錬成は必ず失敗する」ことが確定済み…。単なる
「扉を開けるための道具」として、ロイが自分に縁のある故人を使うわけがありま
せん。よって、ここで使われるのは「最もどうでもいい死者」……すなわち金歯爺
の遺体であると推測できるのです。(どう考えても外道ですから)

これには一つ利点があります。それは「材料」の用意が要らないこと。
その場にいない死者を錬成するのならエドの手帳に書いてある「人体の構成成分」
が必要ですが、遺体があるのならその魂のみ錬成しようとすればいいのです。
(またまた活躍のPGB3ですが、この点についても11月号時点の読者の思考のた
めのヒントが示されています。P26が丸ごと該当します。)
どちらにせよ錬成は失敗するのですから、ここではもう動機など必要ではない。
つまりこの人体錬成は「禁忌」には当たらないのです。
そして更に都合の良いことには、「ロイがその手を汚して殺した死体ではない」と
いうフォローがあることですね。(99.9%、閣下が金歯を斬るはずですから。)
これはこのクーデターで「殺さない覚悟」を貫いてきたロイにとってはとても重要
なこと。言わば閣下は「汚れ役」を引き受けているんですよ。そうしてロイの手を
血に染めない配慮があるわけです。(牛先生に。笑)

そして重要なのはリバウンドのことですが。
以前私が書いた扉考察では、「ロイがリバウンドによって重傷を負ったら人柱とし
ての仕事までに治している時間がない」という理由で、「ロイの負傷はあり得ない」
という結論に持っていったわけですが……それは現時点でも変わらないですよね?
(というより現時点こそもう本当に時間がありません;)
そして何より「(人体錬成の)段取りはこちらでするから」という金歯のセリフを
みれば、何らかのリバウンド除けの策、つまり恐らくは賢者の石の用意があるのは
ほぼ確実でしょう。彼らにとって人柱は必須人材ですから、無傷でいてほしいに決
まっているのです。(ちなみに余り者たちは、この時点で閣下に全員殺されている
と推測します。)
となれば、金歯のポケットあたりにロイの扉のための石が入っていると考えられる
わけで…それを使えばロイの負傷の可能性はほぼ皆無なのではないでしょうか?

以上のことから、ロイは金歯の魂を錬成し、通行料として石を使い、無傷で扉を開
けるという推測が成り立つと思います。

(一つ疑問なのは、先に向こうへ行ったエドたちがそれぞれの「真理」と出会って
いないことですね。まさか、エドたちを飲み込んだ扉はラスボスが作った偽扉で、
単に出口を「お父様の部屋」に設定してあっただけなのか…。それ以前の問題とし
て、ロイは2度扉を開けねばならないのか、それとも1度開ければエドたちと合流
できるのか、そのあたりも依然謎ですが;しかしもう時間がないですからね!)


◆ロイアイ考察まとめ

以上、連載の残りを推定8話前後と考え、現在までに牛先生が置いて下さった「鍵」
をすべて使い、回収されるはずの(と私が信じる)伏線を最短距離ですべて盛り込
んだ結果、上記のような予想が成り立つと結論いたしました。
ここではまとめとして、「扉のあと」のロイアイを考えてみますね。

先月号の「憑きものが落ちたかも知れない」というセリフでかすかな予兆はありま
したが、ここにロイ・マスタングはイシュヴァール以来の未熟さから一気に成長を
とげ、その野望へと最後の王手をかけることになるのだと思います。
そしてリザ・ホークアイは、焔の錬金術師の「背中の守護者」としての役目をここ
に終え、今後はロイ・マスタングの「帰って来る場所」を守る者となるような…そ
んな気がいたします。
「守るべき人…その人が目的を果たすその日まで、自分の意思で引き鉄を引く」
…あの凛とした強い決意のセリフから、はや数年。彼女が口にした「その日」こそ、
実はこの日蝕の日なのではないかと思えてなりません。
なぜならそう、この日蝕の日こそ「革命の日」なのですから。
恐らくはここで、ロイとリザが同じ罪を共に背負う時代は終わりを迎えるのです。
5人の人柱たちの活躍によってホムンクルスの野望が打ち砕かれるであろう、今日。
翌日からアメストリスは変わります。前日までとはまったく違う国になるのです。
地下に巣くっていた悪は一掃され、錬金術はその発動エネルギーを失って消滅する。
(これも推測ですが。)
そして恐らくは、この日をもって閣下は現役を退くはずです。
それが閣下の死によってそうなるのか、それとも国民に対して閣下みずからの説明
があるのかについてはまだ判断材料が足りませんが…。(できれば閣下には生き延
びてほしいですが;涙)
つまり、「国民すべてを守りたい」というロイの願いはここで一旦の成就を見るの
でしょう。そしてそれは、ロイとリザが血の河を渡る必要が明日からなくなるとい
うこと…。
リザはもう、その引き鉄を引かなくていいのです。彼女は彼女自身の意思でそれを
決め、恐らくは銃を捨てることでしょう。かつて幼いウィンリィの問いに「私も軍
人が嫌い」と語ったリザ……引き鉄を引く期限を「守るべき人が目的を果たすその
日まで」と言い切ったリザ……あの伏線はもちろんここで生きてくるのです。

しかし、それではリザはもうロイにとって不要な人間なのでしょうか?
錬金術そのものが消滅してしまった時、彼ら2人を結びつけている絆も一緒に消え
てしまうのでしょうか?
…答えはNO(笑)断固として否ですよね。
そんなこと、空からブタが降ってくるよりもあり得ないことです。むしろ逆です。
彼らは火蜥蜴の呪縛から解かれて離ればなれになるのではなく、ようやく手枷足枷
なしの男と女に戻れるのです。つまりイシュヴァール以前の2人に…。
止まっていた時間が流れ出したとき、彼らはどんな会話を交わすのでしょうか。
イシュヴァール以来ずっと封印されていた互いの思いと、血の河を渡りながらも育
まれていった愛情と。それらがせきを切ったように渦巻いて、言葉にならないかも
知れませんけれど…(ラヴv)
生真面目なリザは、恐らく15巻での約束の期限が来たことをロイに告げると思いま
すが、私的にはここで、ロイが新たな約束を持ち出すのではないかと予想していま
す。ええ、それはもちろん「家族にならないか」という約束に他なりませんv
(いえいえ当然ながら、「これからも私の補佐官として…」という約束も大いにあ
り得ますが。むしろ「ロイの背中を守るリザ」は我々の心に深く刻印されてしまっ
ているので、急にその関係性が変わっても受け入れがたいものを感じますけれど;
でも、場面的にはプロポーズを持ち出してもごく自然な気がするので…v)

張り詰めた展開のさなかにこのような予想(妄想;)を繰り広げるのは場違いかも
知れません。けれど私にはこのエピソードが、彼らが「家族へ」と大きく一歩を踏
み出すエピソードに思えてならないのです。
願わくば……イシュヴァールの戦争責任も背中の火蜥蜴も、全部全部ひとまとめに
して扉と日蝕の中で終わってしまいますように!!そうすれば、我々ロイアイスト
は長年の夢の成就を見ることができるはずなのですが…!!

扉を開けて向こうへと消える前に、ロイはリザに何と声をかけるのでしょう。
「必ず戻るから、待っていてくれ」と、いつか魔窟へと単身乗り込んだ時と同じ言
葉を繰り返すのでしょうか。あるいは今生の別れになるかも知れないと思い、愛情
のしるしとして「リザ…」と名を呼ぶのでしょうか。
またあるいは、彼女の唇にキスを残してから扉を開けるのかも…?
ロイが真理空間ですべてを終えて帰って来るシーンなども、想像しただけで萌えが
止まりません。リザは「お帰りなさい、大佐」と言ってロイを抱きしめてくれるの
でしょうか。ロイは彼女の腕の中こそ自分の帰る場所だと感じて、改めてリザの存
在を愛おしく思うでしょうか…。
何にせよ、ものすごいロイアイ萌えシーンを(今までよりは)期待してもいいよう
に思います。23巻が素手の触れあいなら、この期に及んでスルーはあり得ないでし
ょう?(笑)(どうか牛先生、最後なので読者サービスを…v祈)

「まだ泣くな!」と書かれた次号予告は、嬉し泣きを意味しているのだと信じて疑
っておりません。(2009/10/26)


◆と、ここで水を差すようなんですが(大総統一家考察)

はい。ドリームに浮かされて最大の敵の存在を忘れていました;
恐らく最後の最後に地下へと乗り込んでくるのはセリム…プライドに違いありませ
ん。真打ちですからね(笑)
扉を開けてあちら側へ行ってしまうロイは良しとして、残された人々、リザやスカ
ー、そして駆けつけてきているであろうメイ子一行やもしかしたらマルコーさんの
一行も、恐らく全員がプライドの脅威にさらされることになると思います。奴があ
の場所に来ないはずはありませんから。
そしてその時にはすでに日蝕が始まっていることでしょう。もう本当にクライマッ
クスまで秒読みのところ、最後のドラマが大総統一家のエピソードになるのではな
いかと思われますね。
(ここで言うクライマックスとは太陽と月が完全に「皆既状態」になっている間、
その数分間のことです。以前も書きましたが、ラスボスにとって重要なのはその数
分だけのはずですよね。だからそこに至るまでの1〜2時間はまだロスタイムとし
て使えるんです。そうでないとロイの扉話も本番前に終わらなくなっちゃいますか
ら…;)
しかし、そうなると人間側はどう迎え撃てば良いのでしょうか。プライドが飲み込
んだゾルフ(の能力)とスカーとの対戦も予想されますが、森での時のように閃光
弾があるわけでもないし、土のドーム作戦も使える術師がいません。残るは…
はい、やはりここで来ると思われます。
閣下とセリムとの親子対決が……!!
あの鋭利な触手のスピードに対抗できるとすれば閣下の視力と剣技しかありません
し(あ、閣下の傷は金歯によって治療済みという前提で。ただし左目の能力がどう
なるのかは謎です;)、見かけの上では「親子」という設定もあまりにも魅せてく
れますし。演出としてこれ以上の因縁対決はありません。
しかし問題は…そうです。そこに我らの「おかあさん」こと閣下夫人が同席するか
否か、そこでしょうね。はっきり言って、それは物語の結末に直接関わる部分だと
断言できるくらい重要なところだと思うんですが…。

展開としては簡単で、セリムがラジオ局にやってきて「お義父さんを助けに行く」
とでも言えば、夫人も気が気ではないし、何よりブレダたちは「閣下のためにクー
デター軍と戦う!」と言い切ってしまっている手前、動かざるを得ないんですね。
セリムの正体に脅されながら、ブレダとフュリーも(建前上は護衛として?)夫人
とセリムと一緒に地下へ駆けつける…と予想するのはごく自然でしょう。
一方、当のプライドからすれば夫人は完全に人質です。
今回のPGB3にはセリム=プライドの新情報もかなり含まれているのですが、やは
り「為政者たちの監視・脅迫役(P51)」ときっぱり書かれているのを見ても、プ
ライドが閣下を密かに監視していたという一面は「有り」だと断定したいところ。
「叛逆ともとれる言葉はお父様には報告しないでおく」という例のシーンを思い出
してみても、あれが伏線でないとは考えられませんからね。
従ってプライドは、最後のところで閣下の「ホムンクルス魂」を信用できず、保険
として彼の弱点を…最愛の夫人を連れて地下に乗り込むのではないかと予想できる
のです。閣下の魂が「人間」であればこその弱点を、ですね。
(しかし、これだと夫人は夫と息子の真実を目の前に突きつけられてしまうんです
よね…。逆に「夫人はホムンクルス云々については何も知らずに終わる」という結
末も結末として面白いので…。どうでしょう。牛先生の意図はどちらか?笑)

まぁドラマとして考えれば、まず確実に夫人を地下へ連れてくるとは思いますが。
(よりドラマチックなのでv少々昼ドラチックですが)
なぜなら、そうでなければ「母の愛情がセリムの魂に及ぼした影響」が描けません
から。これはもう、これこそが物語の結末に直結してゆく部分ですよね。
しかもあの土ドーム内でのアルとセリムの会話によって、伏線は十二分に張ってあ
るわけで。「楽しかったし、あれは好きです」とまでセリムに言わせてますしね。
父性のみで作り出された存在に、母性はどのように作用するか?
その両方の影響を持った者こそが「完全な存在」なのではないのか?
つまり「完全な存在」というのは当たり前の人間、ただの人間なのではないか?
それらの問いへの答えが描かれないはずはありません。
恐らくは「身をもって閣下を庇い、盾になろうとした夫人をプライドは殺せない」
とか、「閣下の攻撃の前で身を挺して自分を守ろうとする夫人に心を動かされるプ
ライド」とか、そのような描写だと思うのですが。(伏線から推せば後者でしょう
か。「本当は化け物だっていいわ、あなたは私の子、セリムなのよ!」「おかあさ
ん…!」というようなシーンなのでは。萌えv)
どちらにせよ、夫人のおかあさんパワーこそが最強!という描かれ方ではないかと
思いますが…(v)

あのお父様が「魂との交流を断ったためにつまらない奴になった(ホーパパ談)」
のであれば、その逆もまたあり得るわけですよね。愛情をかけられることでホムン
クルスがより人間に近くなる、感情が豊かになる、という方向も。個人的にはロイ
アイの幸せと同じくらい、物語の上で行方が気になるところですが…。
さぁ、果たして「家族ごっこ」の大総統一家は最後に本物の家族になれるのか?
母の愛は地球を救えるのでしょうか?(笑)
どうか頑張ってほしいものです閣下夫人…!!
そしてセリム=プライドがラスボスだった場合、彼の魂の「変化」はどのような結
末を作り出すのでしょう。万が一ラスボス(元フラスコ本体)でなかったとしても、
最後にホム側の主役となるのは間違いなくこの子だと断言できますが…。
最も未知数な力を持つセリムたんに、物語のすべてが左右されることでしょう。
展開によっては管理人、ショタコンに堕ちる可能性も否定はいたしませんv
そしてもちろん閣下と夫人に救いがありますようにと祈らずにはいられません…!


◆偽真理空間(?)のからくりは?

考察メモ。ちょっと思ったんですが、今回エドたちを連れて行った扉
って要するに「どこでもドア」ですよね〜(笑)難しく言えばテレポ
ート装置?物質転移装置?だってあれワープですもん。
実は、人柱が中央一カ所に集まっちゃうのが不思議だったんですよね。
国家錬成陣には5つの頂点があるんだから、一カ所に1人ずつ置いた
方がいいような気がしませんか?でも5人が素直にその場所に行くは
ずないよな〜と思って不思議だったんですが。
でも今回のやり方を使えば無理矢理5人を5カ所に送り込めるから、
ロイがあっちに行ったらラスボスはそうするかも知れないですね。
清書する前にちょっと覚え書き。






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