4周年企画時に頂いたアンケート回答と某携帯アプリから派生した、
パラレル物語「怪盗マスタング」。あらすじはこんな風です☆
舞台は天下太平のアメストリス。
しかし昨今、巷はセントラルを騒がす大怪盗のうわさで持ちきりであ
った。もちろんその名こそは怪盗マスタング(笑)ドミノ仮面と黒衣
で颯爽と現れては、狙った得物は絶対に逃がさない天才的手口。そし
て貫くポリシーは「殺さない覚悟」。ターゲットは常に大富豪や汚職
で肥え太った金満家に限られ、盗んだ金品はいつのまにか恵まれない
人々の窓辺にそっと置かれている…という次第で、怪盗ではありなが
らも人々はひそかに彼の活躍を応援し、一部では「英雄」と呼ばれて
いる……という有様であった。
そんな中、中央きっての大富豪・アームストロング家に、代々伝わる
家宝「ダイヤの象」を頂戴するという挑戦状が届く。中央警察の名警
部キング・ブラッドレイと補佐役のリザ・ホークアイ巡査は、今度こ
そ怪盗を生け捕りにすべく、水ももらさぬ警備網を敷いて待ち受ける。
しかし、包囲をかいくぐって見事にダイヤを手にしたマスタングは魔
術師のような手ぎわで追っ手をふりきると、屋敷の屋根から巨大飛行
具(たぶん双葉機みたいな飛行機)で逃亡しようとする。
ただ1人、逮捕をあきらめないリザ・ホークアイ巡査は屋根の上で怪
盗と接近戦となるが、相手は女ったらし丸出しの歯の浮くセリフでリ
ザをからかうばかり。負けじと愛銃を撃ち放すリザ。しかし、わずか
にかすった弾丸が相手のドミノをはじき飛ばしてみれば意外や意外、
その下の素顔は想像よりも若くてちょっといい男だったため、思わず
リザはドキリとときめいてしまう。
一方の怪盗マスタングも、サーチライトに照らされた女巡査の清楚な
容貌を見てそのあまりのかわいらしさにうっかり惹かれてしまう。
飛行具から降りたロープで空へと逃げながら、「いつか君のハートを
盗んでみせよう」と宣言するマスタング。「あり得ないわ!」と応酬
するリザ。けれどもここに1つ、奇妙な因縁が生まれたのであった。
以降、怪盗マスタングの挑戦状はリザを名指しで誘うものが多くなり、
事件のたびに角を突き合わせる2人はそのつど喧々囂々と言い争うが、
追いつ追われつ喧嘩をしながらもひそかに思いを募らせてゆく。
上司である名警部ブラッドレイは半ば呆れつつそんな彼らの心中を見
抜き、いつしかリザのことを「マスタングのお守り」と呼んでおもし
ろ半分に事件をまかせ、自分は楽しげに傍観するようになる。
そんな折り、盗賊団ウロボロス一味という新手が中央に現れた。
彼らの手口は残虐で、初めのうちはマスタングの仕業かと疑っていた
リザは、本人との会話によってそれが誤解であることを確かめる。
濡れ衣を晴らさんとする怪盗マスタングは中央警察に1つの提案を申
し入れ、ここに異例のタッグ、怪盗と女巡査の複雑珍奇な共同作戦が
組まれることになるのだった。
謀略とハードな戦闘の末、ウロボロス団の最後に残った首魁の少年、
セリムと地下での決戦となる2人。相手が子供とみて必死にプラモデ
ルやお菓子で釣ろうとするマスタングに相棒としての見切りをつけ、
リザは命を賭けた「影踏みあそび」で勝敗をつけようと申し出る。
しかし相手のIQは宇宙人レベルであり、2人は舌戦の末に絶体絶命の
ピンチに陥ってしまう。
しかし、そこに応援に駆けつけた名警部ブラッドレイが連れてきた人
物こそは、少年セリムの弱点である最強の「おかあさん」であった!
今までのIQレベルはどこへやら、母におしりをペンペンされて「えー
んごめんなさい〜」と泣き出すセリム。縄をかけるブラッドレイ。
心身ともに疲労したリザとマスタングはそそくさと地下を抜け出し、
ここにウロボロス事件は無事に一件落着したのである。
作戦終了して緊張の糸が途切れ、立てなくなってしまったリザを軽々
と抱き上げるマスタング。そのまま怪盗は自分の逃亡用である飛行具
にリザを乗せ、ロマンチックな夜の空中デートをプレゼントする。
初めて空から眺めるセントラルの夜景に息を飲むリザ。隣りで操縦桿
をあやつる怪盗と微笑みをかわしながら、彼女はもうとっくに自分の
ハートがマスタングに盗まれていることに気付き、自分の心に戸惑う。
彼女の思いを見透かしたようにキスを仕掛けるマスタングを、リザは
もう拒まなかった。……が。しかし。初キスを味わう間もなく、操縦
がおろそかになった機体は高度を下げて樹木に突っこみ、マスタング
は「無能」のお墨付きをリザからもらう羽目になる。
以来、律儀に挑戦状を送りつけ、律儀にその挑戦を受けるマスタング
とリザであったが、その仲は進展しているのか否か判然とせず……
しかしある日、上司の机に置かれた挑戦状には、「私の最後のターゲ
ットとしてリザ・ホークアイ巡査を頂戴する。私のプロポーズを受け
てほしい」と書かれてあった。のけぞるリザに、上司ブラッドレイは
にこやかに「おめでとう」と祝福し、彼女から平手打ちを喰らう。
誰もまともに取り合ってくれない中、犯行予告の日は刻々と迫ってゆ
くが、リザの心は揺れ動くばかりで定まらなかった。
最後のシーンは何も知らない同僚、レベッカ・カタリナ巡査とリザと
の休憩中の会話である。
「ねぇ聞いた?怪盗マスタングって実はいい男なんだって!」
「……っっ!!!!げほっげほっげほっ」
「やだ…リザ、大丈夫?耳まで赤くしちゃって…」
「……だ、大丈夫よ。それより今なんて言ったの?」
「うん、怪盗マスタングって素顔はものすごくいい男なんだってさ。
ちょっと憧れない?はぁ…天下の怪盗と結婚!…なんてエキセントリ
ックでいいなぁ〜vきっと退屈しないわよv」
「……そうかしら」
「ぜーったいそうよv」
「……じゃあ決めたわ。私」
「……え?」
さて、純白のドレスの花嫁を、怪盗マスタングは無事にさらってゆく
ことができたのでしょうか?(笑)お粗末様でございました☆
