第80話
いや〜、先月のあれでまだへこたれていなかったエンヴィーにも驚き
でしたが、今月はもうね…何と言っても大総統のひと言にハートを射
抜かれてしまいましたよ…!!
「妻だけは自分で選んだ」ですってーー!あああ 萌 え !!
うーん…感無量です。感想書かないで妄想に浸っていたいくらいです。
でもやっぱり色々書きたいので、書きますけど(笑)
以下順不同にいきます!
1:大総統、リザにスペシャルシークレットを吐露
個人的に今月はもうこのシーンに尽きるので、まずはここからv
いやはや…健全ブラリザなどと銘打って最新軍部事情シリーズで妄想
を連ねてきた私としては、それが現実のシーンとなってもう萌えのあ
まり本誌切り抜きを抱きしめたいくらいでしたよvv
肩をもみながら「休憩にしよう。お茶を頼むよ」なんてリザたんにお
願いする閣下だけでもきゅんきゅんなのにー!
そこから待ったなしで茶飲み話のように、「セリムの事…知ったそう
だな」と斬り込む閣下、そしてもはや動揺すら見せずに「……はい」
と手元の狂いもなくお茶を注ぎ終える凛々しいリザたん…。
どのコマも理想どおりで、その緊張感にもうドキドキでした!(細か
いことを言えばリザたんがきちんとストレイナーを使っていたのがま
た萌えvやっぱり閣下はティーバッグ使わないんですね!葉っぱ派な
のねvほんとに紅茶好きなのねvそんな設定のSSを書いて自己満足し
ていたので細かいこだわりの描写にも萌えたりしてv)
そして、国のトップと息子が人造人間であることについて「一国民と
してどんな気分か」と平然と聞く閣下に、これまた汗も浮かべず「家
族ごっこなのでしょう?」と返すリザ…すごい度胸ですねー;
でも大総統邸で奥さんとあんな会話をしたリザにしてみれば、彼女の
家族愛だけは本物と分かっているだけに、痛烈なセリフの一つも言っ
てやりたくなるというもの。「信ずるべき家族が虚構の魂だというの
は悲しい事…」と語るリザの表情は沈痛だし、「奥さんはあなた方を
家族として愛しているのに、そんな彼女をあなた方は影で笑っている
んでしょう?」という意味のセリフは、人間の愛情をもてあそぶホム
たちへの怒りを代表している言葉ですね。
し か し !!
しかし、閣下がまさか彼女の前で胸の内をもらすとは…!
地位も息子もすべて与えられたもの、つまりはすべてがフェイクだけ
ど、
「妻だけは自分で選んだ」と…(悶)
ああ…それは愛を知る者のセリフですよ…閣下…!人造人間には決し
て言えないはずの言葉なんです…!
何という、何という漢前な背中…(涙)惚れてしまいますよ…!!
それを聞いてハッとして閣下の横顔を見るリザたんの、偽っていない
表情が心底かわいいですv(そういえば閣下の方も終始偽りのない態
度なんですよね。この2人がここまで素顔で相対しているというだけ
でも萌えます…!だってちょうど親子くらいの年齢差なんだもの)
そう、リザは一瞬で悟ったはず。
閣下は「私にとっては与えられた息子よりも愛する妻の方が大切だ」
と言ったのです!リザの痛烈なセリフを否定したんですね…!
そしてリザの淹れたお茶を「うまい」とすする閣下…。もう、これは
「私の心は人間のままなのだ」という告白に等しいでしょう。
いやこれ…なんて素晴らしいシーンなんだろう(涙)白眉です…!!
牛先生が人間の魂を持たない者にこれを言わせるとは思えません。
感動です…vあれだけの衝撃的な生い立ちを持ちながら、彼の魂はや
はり死んでいなかったのですね!
天涯孤独でホムンクルスに利用されるだけの彼の人生で、ただ一つ彼
が自分で選んだのが「家族」だったとは…(泣)そのたった1人の愛
する女のために、閣下は国家を犠牲にしてさえも彼女を守ってここま
で生きてきたんですね!
何より、あの天然ほがらかな奥さんの気持ち…出会った頃に「失礼な
男だからビンタしちゃったけどそれが縁でお付き合いが始まってv」
なんてのろけていたり、閣下を「もう年なんだから」と心配している
彼女の気持ちが、空回りでなかったことがもう嬉しくてなりません。
いや、なんて素敵なシーンでしょうか…v
こうなると、もはやセリムはどうでも良くなってきてしまった私です。
ロイアイの幸せは譲れませんが、その陰でどうにか、この老夫妻にも
平穏な日々が訪れたらいいのに…なんて願ってはだめでしょうか。
だってあの奥さんの悲しむ姿、絶ッ対見たくないですよね!!
そしてもう一つ、彼女に話せばロイに情報が筒抜けと知りつつ、今回
のような大切なことをリザに打ち明けてみせた閣下に、考察サイトと
しての大きな興味と確信を得ました。
それは後ほど考察でv
2:エンヴィー、しぶとい(笑)
うわーまだやる気満々!?ここまでくると笑えてきたりして(笑)
先月死んでないのは分かってたけど、まだ人間を乗っ取ろうとするな
んて、いやはや驚嘆すべきタフさですよね!でも最初にヨキを選んだ
のはちょっと惜しかった?
「知り合い」と「友達」を使い分けるアルが最高です。いやぁ国語は
満点だねーアル!(笑)。
そして瓶詰めにされたエンヴィーから「エド行方不明」の情報を聞く
面々…。これはマイルズさんから中央へと報告された事なのでしょう
か。それともゾルフ経由か…?途端に心配顔になるウィンリィが可愛
いv
しかし、彼らが徒歩で北から東に向かうとは予想外でした。これじゃ
今後は地図を見ながら読まないと話が分からないなぁ…。
そして、アルが錬丹術をマスターする前にメイと別れてしまうのも予
想外でした。え〜まだ習得してないのに!?
でももっと予想外だったのは、誰あろうスカーがメイに「(エンヴィ
の瓶詰めを持って)国に帰れ」と勧めたことです。あれ、いつの間に
「娘」じゃなくて「メイ」って名前で呼ぶようになってたの(笑)
なんだかスカー、すっかり馴染んでしまって味方テイストです。血の
誓いを守ってますね〜。(あ、以前からメイには弱小一族同士の共通
の思いがあるのでしたっけ。)
というか彼らすっかり団結しちゃって、妙にほのぼのといい感じv
さて、けれどメイは逆に「いま私が帰ったら練炭術が…」と皆を心配
しています。でもスカーは更に「他人の国を心配している余裕がお前
にあるのか」と…。すごい優しいなぁ…。
自分を納得させてお礼を言ってから、アルにひしっと抱きつくメイが
めちゃくちゃかわいいですv「メイは、メイはっ」ってあらあらーv
その後ろで他の全員が「おやおや」とか「まぁまぁ」とか見守ってる
ところがまた…(笑)アルメイ、公認てことでいいのかなv
(でもでも腰の玉、いや輿の玉ってアル…!国語力はどうした!笑)
でも、これでまさかのメイ帰国…!?と思いきや、やはり真っ直ぐは
国へ帰れませんでしたねぇ。
ユースウェルで最初にご飯を恵んでくれた人々に再会し、エンヴィー
の口車に乗せられて再びセントラルを目指すメイ子の、次なる活躍の
場やいずこ…!?というわけで、この感じでは元通りの身体になった
アルとメイの対面シーンが必ずや用意されていそうです。また中央で
再開することでしょうv
そしてエンヴィーの今後についてはまた後ほど考察してみます。まぁ
完全復活はないと予想しますが、ロイと邂逅する確立は高い予感が。
3:アームストロング家の姉弟ニアミスv
さて、こちらも久々に登場の我らがオリヴィエ様ですvああっ相変わ
らずなんとお美しい…髪もサラサラよv
そうかーオリロイアイに目がゆきがちでしたけど、司令部での弟少佐
とのニアミスも当然有り得たわけですよね!
注目の姉弟仲ですが…これは微妙にじゃれ合っていると言うべきか?
少佐の足を踏んづけるわ、腑抜けた面だの、グズだの臆病だのとさん
ざん弟をこきおろす姉上ですが、何だか少佐の方はそれも慣れていそ
うな雰囲気だし(苦笑)
ひそひそと国土錬成陣の話題も交わしたりと、大事なところではしっ
かり意思疎通している姉弟。「国境戦でドラクマに圧勝」というニュ
ースもきちんとオリヴィエ様に届いていますね。要塞を守るマイルズ
さんたちとの無言の信頼が見て取れますv
ああっでも「嫁のもらい手が」のひと言は超逆鱗に触れてしまったみ
たいですが;;(や、内縁の夫vがいるんだし本人は結婚なんて全然
気にしてないと思いますが、これはお約束ですよねー笑)
しかし、最後は「久しぶりに父上に顔を見せてやって下さい」「気が
向いたらな!」と家族らしい会話でした。微笑ましいv
これ、いずれフィリップ父さんが本編に登場する伏線かも知れません
ね!楽しみ楽しみ♪
そこへ、オリヴィエ様を探して1人の将軍が…。
途端に弟を「イシュヴァールから逃げ帰る臆病者」と吐き捨てる彼女
ですが、ここはフェイクですね。アームストロング家では逃げ帰った
少佐こそ英雄のはずですもんv(イシュ人のお抱え花屋もいるしね)
ここはさすがに用心深いオリヴィエ様、姉弟で結託して内通している
と思われないために演技してますねー。
…しかし、まさか「人体錬成」が禁忌であることに倫理上の理由以外
の理由があったとは…;エドが聞いたら目を剥きますね;
殺されたレイブン中将を始め、上層部の面々は不死をエサに釣られた
捨て駒だと思っていましたが、彼らの言う「不死の軍隊」というのが
よもや実際に用意されていたとは!
さすがのオリヴィエ様も、天井から釣られた無数の錬成体には息を飲
んでますね;なんと気持ち悪い光景;
うーむ「石」を核にした印がありますが、これどう使うんでしょう…
誰と戦わせるのか。どうも北+東連合軍のような気がするんですが?
4:まさかの親子再会!?
そしてラストの引きは、アルとホーエンパパのまさかの再会シーン!
すごい、スカー御一行様たちは歩きに歩いてリオールまで来たのね!
ロゼとアルの再会シーンもこれ、すさまじく感慨深いですよ…
だって今回の80話って第20巻収録分でしょう?1巻からずーっとあち
こち歩き回って、やっとまた戻ってきたんだー。
う〜ん…しみじみ、クライマックスが近づいているのを感じますね。
しかし、ここで再会ですか!アルとホーエンパパ!
すぐにアルの身体を戻してくれる…なんて展開はないと思いますが、
アルがここで錬丹術のご本尊からじきじきに術を学ぶ、という流れは
大ありでしょう!(←☆夜さん説。私も100%同意!)
でもどうしてパパはロゼと一緒に働いているの〜(笑)旅費のため?
そしてこの場にいないエドをはさんで、ロゼとウィンリィとの微妙な
空気にも今後注目かなv
そんなところで感想はおしまい☆
それにしてもロイ、早く登場しないと閣下に負けちゃうよ!!(笑)
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ここから考察コーナーですが、始めに。
2005年の段階から「閣下は最終的に裏切る説」をとなえてきた当サイ
トとしては、今度ばかりはもう文字通り狂喜乱舞と言いますか…v
今まで書き連ねてきた閣下考察はもうここでは繰り返しませんが、徹
底して貫いてきた「閣下の中の魂は元の人間のもの」という主張は、
今月号でほぼ確信に変わりました。
(根拠の一部としては、彼がロイに自分の生い立ちを話すシーンで、
「この魂が賢者の石の中の誰かのものなのか、元の自分のものなのか
は分からない」と言っていますが、それが「分からない」時点で元の
自分の魂なのではないか(…もし石の魂が勝っていたらグリードのよ
うに強固な自覚があるはず)等を挙げていました。)
実はうちのTalk部屋の「ロイアイ考察」というのは、事実上「閣下が
ロイとリザをホムンクルスから守ってくれる考察」ですしね(笑)
閣下の保護がなければ、この先の彼らの無事はあやういはずなので…。
ですから、彼ら2人の最終的な幸せへとまた一歩近づいたのを確信さ
せてくれる、今月の閣下だったわけですv
ええ、彼はやはり、ホムンクルスに反旗をひるがえす人材をひそかに
擁護していると思う。
あのお見舞いシーンでメロンと共に届けられた閣下の言葉はすべて真
実だし、対ラスト戦で駆けつけた彼はロイとリザを救うつもりだった
のです。そう、なぜならロイこそ、閣下がイシュヴァールで見出した
大切な後継者なのだし、リザはその最強最愛のパートナーだから…!
だからこそ、閣下は「人柱候補」を口実にロイをホムンクルスの復讐
から守り、リザを人質にすることで彼女を保護しているんです。
そして、リザには一足先に大総統補佐研修(という名の花嫁修業)を
させ、ロイには「扉」を開けさせて、彼の錬金術をレベルアップさせ
るために試練を与えようとしている。
ロイに自分の生い立ちを明かしたのは「敵」を正しく認識させるため
だし、今回のリザへの告白も、自分のスタンスを彼女に伝えたかった
からではないかと思う。セリム=プライドより奥さんの方が大事だ、
というスペシャルシークレット…裏切りのスタンスをね!
この発言の後で、閣下がロイやリザを殺傷に追い込むシーンが来ると
は考えられません。ですから、2人は閣下のもとにいるかぎり安全だ
と確信できるのです。ホッvv
…しかし、これでは以前の考察から何の進歩もありません。
今月はここからまた一歩、推測を進めてみたいと思います。
◆閣下こそ真のダークホース!?
とにかく、今月の閣下の発言が何らかの伏線でないはずはありません。
そこで何度か読み返してみてたどり着いた結論は……これです。
閣下のすべての行動は「元の人間の魂が勝った」と自覚したことから
始まっているのではないか、ということ。
つまり、閣下の「憤怒」は最初からお父様に向けられていた。
彼はホムンクルス組を「最終的に裏切る」のではなくて、初めから人
間側の味方だった…要は敵中工作員だった……という仮説です。
なぜって、人間の魂が勝っている状態で、ましてや国家元首として、
同じ人間を虐殺だのあれこれ、積極的に行えるはずがないんですよ。
ただし真相がバレたら即刻殺されますから、閣下も初めのうちはウロ
ボロスの兄弟として生きようとしたかも知れませんが。
でも、そうこうするうちに1人の女性を愛してしまったら…?
当然、彼女とずっと一緒に人生を歩みたいに決まってます。
もうそうなったら国家錬成陣なんてとんでもないでしょう!愛する女
が身体もろとも消滅して賢者の石にされるのに、そんな計画に加担し
ていられるはずがありません。(人間のうち彼女だけ助かる確約なん
てないですよね多分。ホムンクルスは子孫を残す必要がないんだから、
そもそも誰も愛さないはず)
「人間をなめるなよ!」と、奴らに憤怒して当然なんです。
即刻「きさまらやめろ!」と反逆したい。
でも、そうすれば自分は消されて、彼らはまた別の「キング・ブラッ
ドレイ」を仕立て上げるだけでしょう。それに何よりも、愛する彼女
を失ってしまう……。
そこで、閣下はこう考えついたのではないでしょうか。
それなら、今の自分の状態…「身体はホムンクルス、心は人間」は好
都合、このまま奴らの手中で踊るふりをしながら、その裏で静かに時
を待ち、奴らに対抗できる人間を巧妙に集めながら、最終的に奴らの
計画を潰そう、と!
でも、一国まるまる使って反乱分子を募っても、なかなかそういう人
材は現れなかったわけですね。
軍事優先のひどい国政を続けても、クーデターの一つも起こらず…。
閣下から見れば「こんな君主をなぜ放っておくんだ!?」と国民たち
に憤って当然かも知れない。「良い君主」が率先してイシュヴァール
のような虐殺をやるはずないですから。
あのローグ=ロウと閣下とのやり取りも、そうしてみれば当然かも知
れませんね。「神」に祈るひまがあったら私を排除してみろ、自分ら
をおびやかす本当の悪に気が付け、人間!って。
でも、そんな中でやっとロイ(とヒューズ)を見つけた。
戦線離脱したアームストロング少佐もまっとうな人物らしい。
そうして以後、閣下はずっと彼らに注目してきたのでしょう。恐らく
はグラマン中将も、「不死」を一蹴した段階で味方リストに載ったの
ではないかと思う。
(中でもやはり「大総統の椅子を狙う野望」を持ったロイは最も希望
を託せる人材ですよね。軍を辞められたら困っちゃうよ(笑)そして
ヒューズの件は本当に悔しかったのでしょう。だから彼の葬儀の時、
閣下の手は震えていたんですね。)
一方では、「国家錬金術師制度」で優秀な術師を探すことは特に大事
だったはず。彼らこそホムンクルスに対抗できる力の持ち主たちです
ものね!そういう意味では、自分が国のトップだということは閣下に
とってこれ以上ない有利な立場だった。お父様の命令に従いつつ、行
動の矛盾なしに最高の人材を手に入れることができるから。
そして、中でも「人柱確定」の人材は特に大切だった。国家錬成陣の
発動時、お父様の計画をひっくり返せるのは恐らく彼らだけだからで
す。エドもアルもイズミも皆、手元に確保しておきたいはず。
そう考えると、ロイに「扉」を開けさせたいのも閣下の切実な需要が
あってのことかも知れません。1人でも多く強力な味方=人柱が欲し
しいんですから。
すると、今月の発言はこうも考えられませんか。
閣下は「扉」を開けさせる前にロイにすべてを話すつもりなのかも知
れないと。
…いえ、それではロイを「試す」ことにならないから、その後…ロイ
が錬成陣なしで術を使えるようにランクアップした後の方が可能性が
高いですね。(←☆夜さんがご助言下さったv)
どちらにせよ、今月の発言が「ロイアイだけに漏らされた」というこ
とが重要だと思います。というのも、恐らく他のホムンクルスたちは
閣下が奥さんを愛している事実を知らないからです。
そこが巧妙と言えるような…(笑)
「妻だけは自分で選んだ」というのは文字通りにも解釈できるけれど、
人間の心で理解した場合にのみ、「奥さんを愛している」という意味
に受け取れるんですよね。
そして、以前の会話で閣下はロイに「元は人間なら人間として生きら
れないのですか」と提案されています。もちろんその時は、人間を超
えた種としてのプライドを理由に「無理だ」と否定した閣下ですが…
(これも、その理由は嘘で、目的はどうあれ今までに不当に奪った命
の数を考えるなら「人間の心を持つ者として」もう人間に戻れないの
は当然…と考えているんじゃないかしら。「実行したのは私たちよ」
と言ったリザと同じなのです。)
どうでしょう。
閣下とロイアイ、意思疎通が図られるのか、暗黙のタッグも有り得る
のか…。今の段階ではこれ以上の推測は不可能ですが、今後の展開を
興味を持って見守りたいところです…!
というわけで、今は別の疑問の方を埋めていきたいと思います。
んー…筆頭はなぜ「お父様」がラースと人間の女性との結婚を許した
のか、そしてなぜプライドが「セリム」という息子の立場をとって彼
らの間近にいるのか。この辺りでしょう。
これは絶対に何かありそうなので、順に考察してみたいと思います。
◆なぜプライドが「セリム」として家族の中にいるのか
今やこれは最大の謎です。
いくら「お父様」との間の連絡役が必要と言っても、一番手っ取り早
いのはプライドが女の姿でラースの夫人になりすますことでしょう?
わざわざ養子になって、人間にまぎれて「良い子」の演技などしなく
てもいいはずです。そもそもあの18巻の「一家団らん」からして不必
要ですよね。彼らホムンクルスの立場から考えれば、なぜ人間である
奥さんを喜ばせるようなことをしなくてはならないのか…。
それ以前に、なぜ「お父様」はラースと人間の女性との結婚を許した
のかも謎です。不思議です。
まず初め、閣下は「お父様」に結婚を嘆願したのでしょうか?
「実は好きな女性が…」などという、直球な申し出が通ったとは思え
ませんし(笑)そもそもホムンクルスって恋をするんですかね。あの
フラスコ君が23号に「繁殖」なんて言っていたところを見ると、そん
な感情は持ち合わせていないはずです。だったら、「好きな女性」な
どと口に出せばすぐ「お前、人間の魂が勝ってるな」とホム側にバレ
る事になりますよね。
でも、それでもどうしても愛する女性を妻に迎えたかったら?
お父様に「人間の女が妻でいた方が国民へのカモフラージュになる」
とでも進言するしかない。「この女を利用しましょう」と。
つまりは「妻を自分で選んだ」(笑)
そして、彼女を冷酷に利用しているように見せかけて、実際にはホム
ンクルスたちから彼女を守っていた…。そのために「ラース」として
お父様の命令を受け、国民をどれだけ死なそうと、この世にただ1人
の家族である彼女を守るために、ホムンクルスの一員で居続けた…
恐らくはそれが真相なのではないでしょうか。
閣下はそんな壮絶な愛を密かに心に抱いて生きてきたんですね…
だからこそ、あのセリフと背中があれほどかっこいいんですね(惚)
と、ここで話を再びセリムに戻しますが。
そんな経緯で奥さんを妻にした閣下なら、同じ論法でセリム=プライ
ドも提案したとしてもそれほど不思議はありません。
例えば「情報収集と連絡役のため、息子としてプライドがそばにいる
と便利だ」とでも言って。でもそれは、実際には子供がいなくて寂し
い夫人への思いやりだった……なんてことは大いに考えられそう。
あるいは、以前も書きましたが「セリム=監視役」説もありますね。
初めて作った「年をとるホム」ですから、閣下の中で人間の魂が勝っ
た可能性を考えて、その監視役にプライドを間近に置いた、という説
です。
いえ、家族になった経緯はこの際あまり関係ないかも知れませんね。
それがどうであれ、ブラッドレイ家の中でプライドだけが異分子であ
ることは間違いないわけです。
疑問なのは……そう。
異分子なのになぜ、一連のセリム=プライドの行動はあそこまで家族
に同調して「良い子」なのか、です。いくら人間である奥さんをあざ
むくためとはいえ、ちょっと度を越して「自慢の息子」を演じすぎで
はないでしょうか?
◆プライドは人間に感化されないのか
ここでまず、今まで判断のつかなかった「セリム憑依説(人間の少年
にプライドが憑依しているだけという説)」を破棄しておきます。
もし本当に本体が少年なら、人間の心を持つ閣下がセリムを指して、
「自分の弱味にはならない」とは言えないでしょう。今月号でも閣下
は「与えられた息子」という言い方をしていますし、これでセリムが
人間の少年に戻るかも知れないという可能性はほぼ消滅したと見ます。
つまり、彼がプライドとしての仕事をしていない時間には本体の少年
の性格が表に出ている…という説も無しということですね。
さて、その上で「良い子」すぎるプライドですが。
ここで考えたいのは「プライドも人間の感化を受けている可能性」で
す。より正確に言うなら「奥さんの感化を」ですね(笑)
とはいえ、もちろん奴は最強のホムンクルス。
そんな甘い話があるわけもないとは思うのですが、ここで嫌が応にも
思い浮かぶのが、あの暗闇での閣下との対話シーン、「ラース…君は
人間と長く接しすぎた。我々は化け物と呼ばれる存在なのを忘れるな」
というあのセリフなんです。
あの時、プライドはなぜ閣下を見逃したのでしょう?
「若者たちの時代が来るのかもしれない」「少し楽しい」などという
言葉を聞いたら、エンヴィーなら即刻告げ口しているところですよね。
それを大目に見てやって、かつ「人間と長く接しすぎたんだな」とは
ずいぶん大らかと言うか理解があると言うか…。いや、傍目には親子
でも実際はプライドの方がずっと年寄りなわけですから、若い弟分を
大目に見てやるのは当然でしょうか?それにしても甘いですよね。
確かに先のセリフは「我々は化け物、人間と共存は無理だ」と閣下を
いさめている訳で、それは「奥さんはあきらめろ」という意味になり
ますが……しかし、そう言いつつ「自慢の息子」とか「親思いの優し
い子」と思われるほどにまでサービスする必要が、いったいどこにあ
るのでしょう。
グレた子でもいいのに(笑)
これだと「閣下の監視役」説は無さそうにも思えますよね。こんな基
本的な事を閣下にさとす時点で、すでに閣下の心はおかしいと気付い
ていて良さそうなものなんですが。
そしてさらに驚いたのは17巻、閣下とゾルフとの電話シーンの後ろで、
あまりにも暖かい一家団らんの図があったことです。(萌えv)
これはもう家族そのものじゃありませんか。プライド、なぜ??
そんなわけで……
あの天然陽気な奥さんの、相手を疑いもしない「おひさま」のような
愛が、プライドにも感化を与えているのなら今後興味深いことになる
と思うのです。
これから先、もしも本当に閣下が裏切りを見せたら、セリム=プライ
ドは間違いなくあの奥さんを人質に取って楯とするはずです。ですが、
最終的にプライドは本当に彼女の愛情を踏みにじることができるのか
否か…。とても興味深いところですね。
◆奥さんは大総統の正体を知っているのか
はい、やっとここまで来たーv
これはね…ずばり、奥さんは知っていると思います。
閣下自身はその愛情ゆえに、自分からは真実を打ち明けてはいないか
も知れませんが、奥さんは夫のこともセリムのこともちゃんと察して
いると思う。
もっとも直接の根拠になるような描写はないので、「女の勘は鋭いか
ら」くらいしか言えないのですけども。(まぁしかし、夜も眼帯を外
さないわけもないでしょうし、色々とね…///)
と言うか、これはもう絶対知っていてほしいですね!
知っていて、それも含めて彼を愛していてほしい。一読者として心か
らそう願いますねーこれは。そして、牛先生はきっとそのように描い
て下さると信じていますv
あえて理屈っぽく根拠を言えばこうなるでしょうか。
彼ら大総統夫妻は、ホーエンパパ&トリシャ夫婦の境遇ととてもよく
似ているからです。
まず、閣下もパパも望まずしてああいう身体を得た者同士ですよね。
そしてどちらもその妻の無償の愛によって孤独な魂を救われている。
そして二組のペア、どちらもその根底にあるキィワードは「家族」で
す。
ですから、あの17巻の感動的な写真撮影のシーンでトリシャが言った
セリフ、「ずっと家族でいて。自分から距離を置いて遠い存在になら
ないで」というのは、丸ごと閣下の奥さんの思いでもあるような気が
するんですよね。そして万が一、何も察してない奥さんに閣下がすべ
てを打ち明けたとしても、「どんな姿でもいいわ。化け物なんて言葉
で自分を傷つけないで」と、彼女もまた優しく受け入れてくれるに違
いないと…。
だって「家族」ですもの。あの団らんのシーンがフェイクだなんて到
底思えません。奥さんとリザとのやり取りを見ても、彼女が閣下の愛
情を信じきっている様子が伝わってきますよね。
そして今月の閣下のセリフ…。
静かだけど揺るがないものを感じます。(反芻するたび悶える;)
信じ合う相手を得た人の言葉ですよね。あれだけの悲愴な運命を背負
っていても、閣下はきっと満ち足りているんですよ。
どちらも同じくらい切ないペアですが、でもこの二組、対称的な結末
を迎えそうな気がします。
まずホーエンパパの場合、せっかく一緒に年を取りたかったのに、愛
するトリシャは先に逝ってしまいました。でも、子孫を残せたことは
何よりの宝物。もしも不死を捨てて本当に死を迎えたとしても、未来
へとつながってゆく「血」があるわけですね。
対する閣下は、奥さんとここまで一緒に年を取って来られたのは幸せ
なことでした。でも、彼らの息子は正真正銘の「化け物」…。閣下は
ずっと時限爆弾の音を聞きながらここまで来たんです。というのも、
お父様の計画が成功しても失敗しても、その日で彼ら夫婦の平和は終
わってしまうだろうから。
閣下はダークホースとしての役割を果たして生き残ったら、きっと潔
く「悪い独裁者」として国民の裁きに従うのだと思います。それこそ
ロイやリザの覚悟とはレベルが違うのではないかしら。だって軍事国
家の元首なんですから。(すべての責任を自分が引き受けて、代わり
にロイたち若者を生かす、と言われたら国民も納得してしまいそうだ
しね。)
…でも、閣下はそれで満足なのだと思います。彼は子孫を残せなかっ
たけど、代わりに「健全な国」を残すことになるのだし…
何よりも、生涯ただ1人の愛する女性をホムンクルスの手から守り通
した、その誇りを胸に死んでゆくなら本望なのかも知れません。
ああ…なんて凄まじく格好いいんでしょう…!
やはり閣下こそ真に偉大な君主、「真の王」なのではないでしょうか。
ここまで考えてからリンとのやり取りを思い返してみると、その器量
の差に思わずうなってしまいますよね。リン、確かに青くさすぎ…;
ロイでさえ、閣下の壮絶な覚悟と漢前っぷりには及ばない気もします。
でも…ああこの推測が当たっていたら、本当に切ないです(涙)
奥さんは閣下の身体のこと、セリムの身体のことは知っていても、お
父様の計画までは知らない可能性も高い。もしかしたら、「セリムが
大人になったら」とか、「あなたが引退したら」とか、頻繁に未来の
幸せな計画の話をしているかも知れません。
でも、閣下はそういう日々が絶対に来ないことを知っているんです。
それでもきっと、「ああそうだな」とか「うむ、それもいいな」とか、
妻のために本気でその実現を願っているとしたら…
……泣けちゃいますよね(涙)愛ゆえの嘘なんて。
それでも彼らは「家族」としてその日まで幸せに過ごすのでしょうし、
そういう日々が終わってしまったからと言って、その日までの幸せが
無駄だったなんてことは決してないのですが…。
でも、無理でもいいから願わくば。
アメストリス最期の日が最期でなくなった時、国民が最大の恩赦をも
って閣下のことを理解して、そして自由にしてくれたらいいのに…と
思わず祈ってしまいます。奥さんの元に閣下を帰してあげたい。
セリム=プライドが生き残ることはまず有り得ないでしょうから、せ
めて夫だけでも彼女の元に残ればいいのに…なんて。
だってあの奥さんが泣き崩れるシーンなんか絶対見たくないと思いま
せん?あんなおひさまのような彼女が!
今まではロイアイの幸せだけを願ってきた私ですが、今月号からは閣
下夫妻の幸せも祈りたくなってしまいました。
皆さまはどう思われますか?
◆アルとホーエンパパとの再会について
うーん。最終決戦前にいつか親子が再会するはずだとは思っていまし
たが、エドがいないうちにアルだけがパパと会うとは!何かクサいで
すねー(笑)これは伏線かな?
そして絶妙のタイミングで錬丹術使いのメイとパパが会わなかった、
というのも今後のための伏線でしょうね。これはメイとパパを中央で
会わせるためです。メイはまだまだ活躍しそうな気配ですねv
しかし、次号は重要かつ物語の核心にふれる話になりそうです。
ホーエンパパは初めて次男坊の鎧姿を見るわけだし、当然ながらまず
はアルの身体の話も出るのでしょうが、ここですぐパパがアルの身体
を取り戻してくれるとは…思えないですねー。でも、「魂が肉体に引
かれている」ことについては何か助言がもらえそう??
重要なのは「逆転錬成陣」の話、つまりアルが父親を「西の賢者」だ
と知ること(おお、ついに!)、錬丹術のエキスパートだと知ること、
そしてスカー兄の研究書を見せて、パパがすでに始めている作戦との
具体的な照合?が行われる…というところでしょう。
スカー兄は恐らくパパの著作を読んで勉強していたんじゃないかと思
います。あの「逆転錬成陣」がパパの考えた「やはりこれしかない」
作戦と同じものかどうかが注目されますね。あと、スカーの入れ墨を
パパが見たらどういう感想を持つんだろう。うむむ面白そう〜。
これで、アルはパパから錬丹術を伝授される…というのはほぼ確定的
だろうと思います。
心配なのはエドですよね。次号で消息が描かれるといいんですが!
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